幼児教育の種類とは?わが子には何を受けさせるべきか?

  

「幼児教育」という言葉を耳にすると「小学校受験のためのものでは?」とか「教育熱心な家庭だけのもの」と考える保護者は少なくありません。

本来、幼児教育という言葉には、幼児期を迎える子どもが受ける全ての教育を指す意味が含まれています。

そのため、家庭での躾や基本的な生活習慣を身につけさせることも、大事な幼児教育なのです。

今回は、そんな幼児教育の中から、国内外で有名な教育メソッドとして知られているものを一覧でご紹介します。
お子さんの幼児教育について考える参考にしてみてください。

幼児教育を受けさせるメリットとは?


冒頭でもご紹介した通り、幼児教育は特殊な教育法を指す言葉ではありません。

家庭を中心におこなわれる、人として生きていくための基本の教育もその中には含まれます。

その重要性は、ここで特記するまでもないでしょう。

そのためここでは、家庭だけではおこなえない専門的な幼児教育を受けさせるメリットについてご紹介したいと思います。

子どもに自信がつく

最も大きなメリットがこちらです。

幼児教育には様々な種類がありますが、いずれの教育法でも重要視していることは、子どものチャレンジする心を育み、実際に挑戦させて成功体験を得させる、というもの。

子どもの心には、何か1つできるたびに「自分でこんなことができた!」という自信がつき、次なるチャレンジへの意欲となります。

これが続くとぐんぐんと成長することへとつながるでしょう。

将来の可能性が広げられる

多くのアスリートや専門家は、小さいころからスポーツなどの専門分野に慣れ親しんできました。

もちろん、生まれ持った才能が左右する面も大いにありますが、保護者がその才能や興味関心に敏感に目を向け、幼少期からその道にうまく誘導してきたことが伺えます。

同じ分野で大人になるまで活躍する人がいる一方、幼児教育での経験が別の道に進んだ際の基盤となり、大きな花を咲かせているケースも珍しくはありません。

このように、幼児期から専門的な教育を受けさせることは、将来への可能性を広げる重要なポイントとなるのです。

家族が一丸となって取り組める

子育て中の悩みに、家族間での教育方針の不一致を挙げる人は少なくありません。

多くのケースで見られるのが、子どもの教育についての会話不足です。

早期から専門的な幼児教育を実践している家庭では、そもそも教育への関心が高いということもありますが、教育方針についての議論が日々行われていることが多いもの。

幼児教育について検討することは、教育方針について家族で語り合うきっかけづくりにもなるでしょう。

知育型?技能型?受験型?幼児教室には大きく4パターンが存在する


幼児教育には、「知育型」と「技能型」そして両方を兼ね備えた「ハイブリッド型」の3つのパターンが存在します。

知育型

子どもの知能を育てることで、感受性や社会性が身につくのが知育型の幼児教育の特徴です。

オリジナルの教育メソッドで知育教育を進めている教室も数多く存在しますが、英語教室や幼児を対象とした塾などもこちらに分類されます。

技能型

子どもの習い事として昔から人気の高いタイプがこちらの技能型です。

基礎体力をアップさせたり、絶対音感などの幼少期にしか養えない力を育むことが可能です。

水泳や体操、ピアノ教室などの音楽系の教室がこちらに分類されます。

ハイブリッド型

比較的新しい教室のスタイルです。

言葉の通り、知育型と技能型の両方の特徴を兼ね備えたまさしくハイブリッドな存在である点が特徴です。

近年、幼児教育として人気のあるリトミックを取り入れながら英語の習得を目指したり、ダンスをしながら他言語習得を目指すクラスが存在します。

受験型

首都圏を中心に存在するのが、小学校受験のための幼児教室です。

受験をするなら必ず教室に通わなければいけないということはありませんが、受験内容の特殊さから、長年に渡りノウハウを構築している教室を利用する受験者がほとんどです。

受験対策の教室ではあるものの、絵画や知育のスキルをアップさせることができます。

有名な幼児教育のメソッド一覧


ここでは、国内外で有名な幼児教育のメソッドを一覧でご紹介します。

モンテッソーリ教育

幼児教育の中で最も有名なメソッドとも言えるのがこちら。

イタリア人の女医であったマリア・モンテッソーリが開発したメソッドです。

「子どもは生まれながらにして、自分自身を成長させ、発達させる力を持っている。

したがって保護者や教師といった大人は、子どもの成長要求をくみ取らなければならない。

子どもの自由を保証し、自発的な活動を助ける役割を果たすべきだ」という考えに基づき、教育法が作られています。

フレーベル教育

幼児教育の父とも呼ばれるのが18世紀を生きたドイツの研究者フレーベルです。

現在、日本にある多くの幼稚園にお絵描きやお遊戯の時間があり、遊べる園庭と花壇があるのは、彼のコンセプトを受け継いでいるとされています。

まさしく幼児教育の父ですね。

これには、彼が提唱する「遊びや作業を通じて子どもの感受性や主体性を育てるべき」という考えが反映されています。

シュタイナー教育

オーストリア生まれの哲学者、ルドルフ・シュタイナーによって提唱された教育方針です。

シュタイナー教育では、彼の独特な思想が背景となっているため、聞きなれない用語が多く、難しいと捉えられることが多いです。

「テレビや絵本を見せない」「キャラクターはダメ」と言った特徴的な教育法で知られている教育メソッドでもあります。

七田式教育

島根県で研究を続けてきた国内の幼児教育の第一人者である七田眞氏が提唱する教育メソッドです。

「認めて・ほめて・愛して・育てる」をキーワードに、“右脳と心の教育”を実現している点に特徴があります。

世界でも認められた教育法として国内で有名です。

また、幼児に限らず小学校から社会人まで、指導法が確立てされている点にも注目です。

ヨコミネ式教育法

国内でも比較的新しいメソッドでかつ急速にその人気が高まっているものといえば、ヨコミネ式教育法です。

プロゴルファーの横峯さくらさんの伯父である横峯吉文氏が提唱したことでも知られています。

「すべての子どもが天才である」という考えをもとに、「心の力・学ぶ力・体の力」を育むことに特化しています。

注目すべきは、このメソッドを掲げる幼稚園で育った子どもたちの能力です。

「1,500冊以上の本を読破する」「絶対音感が身についている」「跳び箱を11段飛べる」など、これまでの幼児教育では考えもつかないレベルの能力が身につくと話題です。

教室選びは子どもの自主性を尊重しておこなう


国内には様々な幼児教室が存在します。

昔からある町の教室もあれば、世界的な教育者が生み出したメソッドを実現する教室まで、その種類や内容は多種多様です。

わが子には、可能な限りの最高の教育を受けさせたいと思うのが親心ですが、最も重要なことは、子どもの自主性を重んじることではないでしょうか。
どれだけ保護者が望んでいても、子どもの興味が沸かなければ身につくことはありません。

また、無理強いすることで知らないうちに大きなストレスをかけることにもつながります。

まずは、じっくりと子どもの個性と向き合い、その子らしさを伸ばしてやれる最適な教室を選びたいものですね。