周りのお友達がひらがなをスラスラ書くので、「うちもそろそろかな」と思ってやらせてみようとしたら、ペンを持つ事すら嫌がってしまいました。
上の子は勝手に覚えて書いていたので「下の子も勝手に書くだろう」と思って何もせず放置していたら、就学直前になってしまいました。
多くはありませんが、このようなケースは一定数あるかと思います。
練習しないといつまでたってもかけるようにならないのが文字です。
もちろん、練習と言ってもわざわざ練習をさせるわけではなく、遊びの中で書いているうちに勝手に練習しているという事もありますので、一見、最初から書けるように見える子もいます。
とは言え、文字を書くのが苦手な子ほど自分から書かない傾向にあります。
苦手な事は誰でもやりたがりません。
文字に関してだけでなく、これは他のことにも当てはまります。
「練習が嫌い」な子には注意が必要 練習が嫌いな子にもタイプがあります

文字を書けるようにするための方法をお伝えする前に「どういうタイプの子がこのような状態に陥るのか?」をお話させていただきます。
まず、「文字を書くのがあまり得意ではない」というのがあります。
更に、「練習が嫌い」というタイプの子がいつまでもできるようになりません。
当たり前と言えばそうですが、自分から練習する事がないからです。では、なぜ「練習が嫌い」なのでしょう。
練習が嫌いな理由は次のタイプが主です。
- プライドが高い (できない事が格好悪いからやりたくない)
- 完璧主義 (完璧にできないとイライラするからやりたくない)
- 忍耐力がない (好きでもないものをただひたすら練習するのが辛すぎる)
- プライドがない (できない事を全く気にしていないのでやる必要性を感じない)
どれか1つという訳ではなく、2つ3つ組み合わさっている事もあります。
ただ、「プライドが高い」と「プライドがない」は真逆ですのでどちらか一つということになります。
また、一部真逆のアプローチをしていきますので気をつけてください。
プライドがないタイプはかなり少ないのですが、全く周りを気にしない傾向にあります。
大概の場合は人と自分を比べて「自分の方ができる」などと言います。
日頃の発言を思い出してみてください。
どのようにして文字を書く練習をさせるか?

では、どのようにして文字を書く練習をさせるか?という話に移ります。
基本的にこれら全てに共通して行う方法があります。
次の2つです。
- ご褒美を与える
- できるレベルの内容にする
ご褒美
ご褒美はシール帳などにシールを貼り、シールが何個集まったら欲しいものが買ってもらえるなどという2段階式が良いです。
その日やった事により達成感を味わえますし、シールがたまると欲しいものが買ってもらえるというモチベーションで継続が望めます。
物だけでなく、食事に行く、普段行けない大きな遊具のある公園に行く、などでもいいです。
できるレベルの内容とは?
「できるレベル」の内容というのは、この場合「運筆」から始めるのが良いでしょう。
「運筆」は文字を書く前段階の鉛筆の使い方を学ぶ方法です。
運筆の教材はたくさんありますが、迷路を使うのもおすすめです。
鉛筆は6Bの三角鉛筆(太いもの)を使いましょう。
書くのが苦手な子は道具を使うのが苦手です。
慣れれば必ずできるようになりますので、使いやすい道具を揃えてあげましょう。
運筆が慣れてきたらひらがなの「し」「つ」「く」「へ」など簡単なものから取り掛かりましょう。
間違っても最初からはやらないようにしましょう。
簡単な順番から始まっているドリルもたくさんありますので活用する事をお勧めします。
タイプ別注意事項

ここから先はタイプ別に注意する事をお伝えして行きます。
プライドが高い
その子のレベルの合わせると必然的にとても簡単なものになってしまいます。
しかし、プライドの高い子はあまり簡単な誰でもできるような事はやりたくないのです。
ですから、簡単なものを練習しつつも、まだお友達が知らないような漢字などを教えてあげるとやる気が出ます。
漢字でも簡単な文字はたくさんありますよね。
ですが、必ず基本のひらがななどお友達ができるものもセットで練習に組み込んであげてください。
完璧主義
完璧主義の場合は簡単なものをできるだけやらせましょう。
また、「形が変!」など注意しないよう気をつけて、ちょっとでも良くかけたところはとことん褒めてあげましょう。
完璧主義の子の場合は完璧にしたがるのであまり綺麗でないことを注意するとやる気を削いでしまいます。
忍耐力がない
量をとことん少なくしましょう。
ちょっとずつやる習慣をつけて、量を少しずつ増やしていきましょう。
また、ご褒美を1日単位で小さいものをあげてしまうのも良い方法です。
忍耐力のない場合、目先の利益のために頑張ります。
ものでは無く、「終わったらおやつ」「終わったらゲーム」など先にやらせてしまうのも大事です。
(お人形にペンを持たせて隣で練習させます。親御さんがお人形さんになりきって、下手くそに書いて見せたりします。)
プライドがない
全く人と比べないタイプなので、その子の興味を大事にしましょう。
興味のあるものの名前を書いてみるのも良いです。
周りと比べることをしないので、焦ってやらない分気づいた時にはかなり遅れをとっていることがあります。
運筆が順調に進み、ひらがなの練習に切り替えた途端やるのを嫌がるようになった場合

ひらがなの練習になり、楽しい要素がなくなって練習をやりたがらない場合、スマホやタブレットのアプリを使うのもお勧めです。
なぞり系アプリです。
指でなぞるという作業は面倒ではありますが、鉛筆をうまく使えないというストレスはなくなります。運筆は継続しながら、ひらがなアプリを毎日やって行くと効果的です。
まだ就学前ということもあり、鉛筆でしっかり書かないといけない時期ではありませんから、「鉛筆をうまく使えるようにする事」「ひらがなの形や書き順を覚える事」を別々に練習する事でストレスが少なくなります。
ただ、300円前後で使用できますので、気に入ったものは思い切って購入してみると良いでしょう。
大事なのはその子にあったやり方とペース

一人一人、個性や成長のタイミングがあります。
就学前に最低限できるようにしておくのは入学後の学習で自信を失わせないために必要でしょう。
ただ、それ以外の親のエゴで他の子と比べても良くなることはありませんから、その子にあったやり方でその子にあったペースで長期的に進めていくのが大事です。
毎日コツコツやれば、必ずできるようになる日がきます。「書きたがらないな」と思ったら、焦らず早めに取り組む事が大事です。
かねこさやか
オンライン家庭教師として小学生に学習指導をしている。
一人一人の性格や得意不得意を分析し、それにあった解決策を提案するのが得意。
勉強が嫌いな子や勉強で自信を失った子が主な生徒さん。
漫画やスマホアプリを使った学習方法を好み、100種類以上の学習系アプリの検証をしている。
自分の子育て経験と小学生への学習指導を元に現在は幼児にうまく勉強を教える方法を編み出しつつある。
Udemy講師、二児の母。
■オンライン家庭教師Lamp 勉強が苦手 or 本を読まないお子様
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■4歳から6歳の子供に足し算や読み書きを教える方法
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