大坪 信之(おおつぼ のぶゆき)/株式会社 コペル 代表取締役。福岡大学人間関係論非常勤講師。一般社団法人徳育学会会長。日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー。2児の父。1963年福岡県生まれ。大学卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社にてシステム開発や営業業務に従事する。自身の子育て中の経験から幼児教育に興味を持ち、1994年に徳育教室(現コペル)を設立。幼児教室コペルの運営を通じて、子どもの心の教育を志し、様々な研究に取組んでいる。全国各地で子育てセミナーや子どもの潜在能力を引き出すための講演活動なども多数実施。
脳の発達の重要ですけれども、同じように重要なのが「心」の状態です。
心の状態というのは、車の両輪のように脳のネットワークと同じように重要です。これは自尊感情と言います。
「折れない心」をつくるために一番の基本となるのが、プライドのような自尊心ではなく「自分は愛される価値があるんだ」「自分は役に立つんだ」「自分のことが好きだ」と思える感情です。
これは幼児期に形成しないと、大人になってから形成するのは、なかなか難しいです。
なぜなら、これも脳が6歳までに90%完成することと比例するからです。
親の言葉掛けで子どもが変わる…
脳は、1日に1万回決断をすると言われています。
しかし、そのうち自分で選ぶことができるのは、たった「500回」しかないそうです。
残りの9500回は、「私ってこんな人間」というイメージから無意識的に決断し、自分を動かしています。
つまり、95%は「私らしい」と思われる行動をしているということです。
だから、95%が無意識で動いているということです。
では、この「私ってこんな人間」というイメージは、どうやって作られるかですが、その80%は親の影響で作られます。
だから、親の影響は、すごく大きいです。
もし、親が「早くしなさい、早くしなさい」と言い続けたとすると、子どもは「遅く」なっていきます。
それと同時に、「私は早くないんだ」というセルフイメージが形成されていきます。
そして、人間の行動のほとんどは、そのイメージから無意識的に動かされますので、脳は早くやろうと思っても心がそうではないと思ってしまうと上手くいきません。
これは「努力逆転の法則」と言われます。
それくらい無意識のほうが強いのです。
無意識と逆のほうをしようとすれば、そうではないのだと心が抑えようとします。
だから、「だらしないね。だらしないね。」と言えば言うほど、だらしなくなります。
声を掛けるならば、「片付け上手ね」と言ったあげたほうが良いです。
それほどでもなくても「片付け上手ね」と言っていると、子どもは片付け上手になっていきます。
だから、そのセルフイメージにどのようなメッセージを与えてあげるか、その無意識への教育が本当は重要です。
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大坪 信之(おおつぼ のぶゆき)/
株式会社 コペル 代表取締役。福岡大学人間関係論非常勤講師。一般社団法人徳育学会会長。日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー。
2児の父。1963年福岡県生まれ。大学卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社にてシステム開発や営業業務に従事する。自身の子育て中の経験から幼児教育に興味を持ち、1994年に徳育教室(現コペル)を設立。幼児教室コペルの運営を通じて、子どもの心の教育を志し、様々な研究に取組んでいる。全国各地で子育てセミナーや子どもの潜在能力を引き出すための講演活動なども多数実施。
<主な幼児教育関連著書・監修書籍>