「子供が全くしゃべらない」という悩みを抱えている保護者は意外に多いもの。
1歳過ぎから少しずつ話し出す子がいる一方で、3歳の誕生日を迎えても全く言葉が出てこないという場合もあります。
「個性なの?障害なの?」と保護者は悩んでしまうでしょう。
今回は、3歳になってもしゃべらない子供の状態について、体験談と発達障害か否かを見極めるチェック表をご紹介します。
http://mamana.jp/hatsuiku-okure-kotoba/
3歳になっても全くしゃべらない!体験談をチェック
3歳4ヶ月の息子がなかなか喋らない
「3歳4ヶ月の息子がなかなか喋りません。
現在、言語聴覚士の訓練を、二週間に一度受けており、自閉症、アスペルガー、広汎性発達障害ではないといわれております。
目つき、耳は問題なく、積極的で、コミュニケーション力は人より優れていると言われています。
簡単な単語(ママ、ばあば、おいしい、バイバイ、あっち、いーい?等)は話します。
妊娠中に私自身、夫からのモラルハラスメント、過剰な束縛などによるストレスを溜め込んでしまっており、お腹のなかで息子もショックをうけしまったなどの関係があるのか。
生まれてからすぐ別居したせいもあり、母子二人での生活、刺激、浴びる言葉の少なさなども関係していると承知しており、私自身の努力不足でもあったと心を痛めております。」
参照:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1087044130
もうすぐ3歳1ヶ月の息子が喋らない
「2月に3歳になり、もう少しで3歳1ヶ月になる息子がいます。
その息子が未だに喋らないのです。2語文なんて夢のまた夢。
単語もママ、パパ、ばぁば、ワンワン、青、ごー(りんご、いちご)、らっこ(だっこ)くらい。
行ってきます、いただきます、ただいま。
などは全部「まー。」おはようございます、は「おーは」くらいのレベルです。
1歳半健診から様子見で、心理士さんやお医者さんに診てもらって半年前くらいに一応言語発達遅滞の診断を受け、週3回の療育に通い残りの週3回は保育園、月2回の言語訓練に通っています。
病院の先生のお話だと、自閉症とは違うと思う。言葉は確かに遅いけど無理に検査などはしなくても大丈夫。
療育と言語訓練で様子を見よう、ということで、発達検査などは受けていません。心配ならまた5月くらいに来てみて、と言われています。」
参照:https://women.benesse.ne.jp/forum/zboca040?CONTENTS_ID=0104010H&MESSAGE_ID=344076&SEARCH=no
3歳になっても言葉が出ない娘
「実は娘は3歳になった今でもまだ話すことができず、娘から『ママ』と言われたことがありません。
生後3ヶ月ごろから発達が遅れていると指摘されており、2歳を過ぎたころに『広汎性発達障害』と診断されました。(中略)
私たちママ世代がまだ子どもだったころは別の名称で呼ばれていました。
自閉症、アスペルガー症候群などと呼ばれていたものです。
自閉症とは簡単にいうと
・ことばの遅れ
・対人関係の困難さ
・特定のものへのこだわり
の3つの特徴があるといわれています。
更に自閉症を含む自閉性障害にはさまざまなタイプがあります。
・知的障害を伴う自閉症(IQ70未満)
・高機能自閉症(知的な遅れが目立たない自閉症(IQ70以上))
・アスペルガー症候群(自閉症と似た特性を示しながら、ことばの獲得に遅れはない特徴がある)
これだけの分類分けがされていますが、「どこまでが自閉症で、どの程度のIQなら高機能自閉症になるのか」「自閉症と診断されたと一概にいっても、日常生活にはほとんど支障をきたさない子がいる一方でことばの遅れや対人的コミュニケーションがうまくいかない子がいる」など境界線が不明瞭です。」
参照:http://tamukichi.net/2016/06/04/pervasive-development-disorder/
体験談を見ていると、3歳になってしゃべらないという悩みには、
・1語文は話すけれど、2語文以上など年齢相応の複雑な言葉を話せない
・全く話さない
という2パターンがあることがわかります。
また、生後数ヶ月などから発達の遅れを指摘されている人もいれば、それまでの検診では異常が見受けられなかったという子供もいるようです。
また、世間一般を見渡すと、3歳時点で「広汎性発達障害」と診断を受けている人も多く、3歳検診が障害か否かを見極める1つのポイントになるようです。
以下では、発達障害のタイプについてそれぞれ詳しく症状を見ていきます。
発達障害の3つのタイプとは?
一言に発達障害といえども、その症状や特徴は子供によって様々です。
以下でご紹介する特性を併せ持っている子供もいます。
自閉症スペクトラム(ASD)
特徴は、対人関係など社会性やコミュニケーション能力に困難が見られる点です。
また、興味のあるものが限定的で、狭い物事だけに強いこだわりを見せることもあります。
中には、同じ行動を繰り返す、物事の変化についていけない、などの症状を持つ人もいます。
以前は、自閉症とアスペルガー症候群などとを別々の障害としていましたが、今は、1つの連続した症状としてまとめて分類されています。
ADHD(注意欠陥多動性障害)
集中できない・落ち着きがない・思いつきで動いてしまう・気が散りやすい・物事を忘れやすい、などの症状が特徴です。
どんな幼い子供にもこうした症状はつきものですが、年齢にふさわしくないレベルで不注意や多動性・衝動性が見受けられ、日常生活や学業に支障が出るレベルに達します。
感情や行動のコントロールをするのが苦手で、周りから批判や叱責を受けてしまうことが多いため、保護者は注意して観察する必要があるでしょう。
学習障害(LD)
知的な発達には問題がなく、子供においては書く・読む・話す・計算するといった基本的な学習習慣や生活習慣のうち、特定のものに困難な症状が見受けられるのが特徴です。
多くの子供では、小学校に上がった時期にわかります。
読むことはできても書くのが苦手、話すのは上手だけど数字だけが理解できないなど、得意なこととそうでないことに大きな差が見受けられることもあります。
それぞれの困難に分けて、ディレクシア(読字障害)・ディスグラフィア(書字障害)・ディスカリキュリア(算数障害)に分類されます。
発達障害を見極めるチェック表
最後に、家庭で使える発達障害を見極める簡易なチェック表をご紹介します。
あくまでも専門機関にかかる前の簡易なもののため、気にかかる場合には専門の医療機関にかかることをおすすめします。
- 年齢にあった言葉の発達が過度に遅れている
- 光や音に敏感で過度に嫌がる、感触にこだわりがある。好きな服以外は着るのを嫌がるなど、異常なこだわりがある
- 感覚に対する反応が鈍く、痛みや刺激が与えられても反応しないことがある
- 同じおもちゃでのみ遊ぶ、予定が変わると体操できないなど、日常生活に士業をきたすレベルの強いこだわりがある
- 片付けや整理が苦手
- うっかりミスが多く、忘れ物や無くし物が多い
- 机にじっと座っていることができないなど、集中することができない
- 静かにしなければならない場所で、おしゃべりを止められない
- 同世代の子供とコミュニケーションが取れず、一人遊びが多い
- 思い通りにならないとパニックになる。激しい癇癪を起こす
- 年相応の学習が困難。もしくはできるものとできないものの差が激しい
- 体がぐにゃぐにゃしていたり手先が不器用で、年齢相応の運動能力が育っていない
「3歳で話さない」ことを1つの目安に子供をしっかり観察する
あくまでも3歳でしゃべらないのは1つの目安です。
成長とともに、問題なく言葉が増え小学校以上の学習にもついていける子もいます。
いずれにせよ、素人には性格と障害とを見分けるのは大変困難であるため、気にかかった際には速やかに専門家に診せるようにしましょう。