頭のいい子は幼少期にどんな風に過ごしている?事例や幼児教育の知見

  

親なら誰しもが、わが子には頭が良く育って欲しいし、できる限り苦労することなく受験や進学をして欲しいと望むことでしょう。

一般的に言われる“頭のいい子”は、幼少期にどんな風に過ごして来たのでしょうか?

今回は、事例や脳科学の知見を交えながらご紹介します。

頭のいい人の幼少期とは?


ここでは、日本の大学最高峰である東京大学の大学院へ進学したとある男性と、東進ハイスクールの人気講師から今ではテレビでひっぱりだことなった林修先生の知見の2つの事例をチェックすることで、頭のいい人の幼少期を覗いてみましょう。

AI(人工知能)のベンチャー企業を立ち上げた男性の場合

関西出身のとある27歳の男性は、東京大学の大学院を卒業後にAI(人工知能)を開発するベンチャー企業を立ち上げました。

この男性の経歴を聞いていると、いわゆる“頭のいい人”であることがうかがえるわけですが、幼少期はどんな風に過ごしていたのでしょうか?

彼は幼少期から幼児教室へ通っていました

その幼児教室がおこなったインタビューで、幼少期の特徴的な過ごし方を語っています。

彼のお母さんは、彼がはいはいできるようになってから毎日のように公園へ連れて行ったそうです

そして、汚れを気にすることなく遊べるように、ハイハイ専用のお外遊びのスモックを作り、外遊びに集中させたのだとか。

公園で遊ぶ子供たちを見かけることはよくありますが、はいはい期の赤ちゃんを汚れを気にせず遊ばせているお母さんというのは、あまり見かけません。

さらに、雨上がりの水たまりに興味を示した彼をみて、お母さんは迷わずその水たまりで遊ばせたと言います。

着替えをたくさん用意して、思う存分自然に触れさせたのだとか。

物心ついてから、部屋中がいっぱいになるほどプラレールを広げて遊び、ご飯を食べる隙間がないほどに広げていたとしても、潰すことなく熱中させてもらったと語っていました。

3歳になりハサミが使えるようになってからは、自分で工作をしてプラレールを作ったと言います。

小学校に上がると図工の作品で何度も賞を取るほどに上達したというのですから、幼少期の経験が就学後の彼を支えていたと言えるでしょう

頭が良い子は本が好き

林先生は、職業柄たくさんの東大生を見て来ました。

そんな林先生は「頭の良い子は5歳までに読書習慣がある。東大に入学している学生は、幼い頃から読書が好き。」と語っておられます。

また、家庭が本好きであるという共通点もあるのだとか。

子供だけでなく、親も本が好きという共通点があるのは興味深いポイントと言えるでしょう。

林先生自身も、幼少期に祖父母が購入してくれた紙芝居を、文章を覚えてしまうほどに読み込んだと語られています。

先生は、文字を読めない子供であっても、親と一緒に読んだ本について語り合ったり、抑揚豊かに音読することは、子供の脳に刺激を与えると考えています。

林先生の読書教育のポイントは、以下です。

①親が本を好きであること
②様々な本を読み聞かせて、読書好きな子供に育てること
③親が面白い本をどんどんすすめること
④子供が好きになった本を何度も読み聞かせること
⑤読んだ本について語り合うこと

このポイントを見ていると子供が本好きになるためには、親が本を好きであることが何よりの近道であることがうかがえます。

脳科学の視点から見る、頭のいい子の育てかた


脳科学の知見から「いい脳」について考察すると、それは「感じる力・考える力・直感力・知識の4つが上手に機能しあっている脳」だと言われています。

あなたの周りにも、穏やかでおっとりして見えるのに、決断力や集中力説得力があり飾らない人柄なのに威厳も兼ね備えている

そんな人間力が豊かな人がいるはずです。

こんな風に子供を育てられたら、時代の価値観が変わっても、ブレることなく人生を全うしてくれそうです。

ここでは、そんな脳科学からみた“いい脳”を育てるためのポイントをご紹介します。

①幼少期のうちは無理に文字や計算を教えない

意外に思われるかもしれませんが、脳科学的には子供の望まないうちに文字や計算を教え込むのはNGとされています

子供が持ち合わせているはずの文字や数字へのセンスを奪ってしまう危険性があるというのです。

脳の準備が整っていないうちに、本来は脳の好奇心で掴みとられるべきだった文字や数字への理解が、無理な詰め込みにより作用しなくなるからです。

子供が自ら興味を持ったことしか力にならないという、幼児教育の鉄則がここにもあるわけですが、子供が興味を持たないのであれば、文字や計算を教えるのは就学後でも遅くないと言えるでしょう。

②規則正しい生活

脳は寝ている時に成長するとは、もはや一般人も知っている脳の知見ではないでしょうか。

特に、夜の10時から翌日の2時までは、絶対に寝ていないと専門家は口にします

睡眠ホルモンであるメラトニンという物質が、分泌加速時間となるため、上質な眠りや眠りの間におこなわれる知識の向上、成長ホルモンの分泌を促すからです。

ちなみに、この時間に寝ていないと身長の伸びも緩やかになってしまうのだとか。

また、朝早く起きることで目の網膜が朝日を感知し、セロトニンというホルモンが脳へ分泌されます

セロトニンは人を穏やかで満ち足りた気分にしてくれるホルモンのため、“キレにくい子供”を育てることにもつながるのです。

③朝ごはんのメニューにこだわる

朝食が人の体と心のバランスに重要であることも、もはや一般人が知り得る情報ですが、やはり、優秀な子供を育てるためにも大切なポイントとしてあげられます。

朝から脳を活性化させるためには、糖分を多く含んだ食事と思いがちですが、これだけを信頼し菓子パンにジュースなどという朝食メニューでは、脳は適切に働けません

それどころか、甘すぎる食事は血糖値を急上昇させすぐに急降下させてしまうのです

このアップダウンが脳には良くないとされています。

必要なのは、たんぱく質をプラスした食事です。

和食なら納豆や豆腐、卵など、洋食ならハムやソーセージ、牛乳などを加えることで解決できます

④乳児期こそ、ママのスマホはほどほどに

赤ちゃんは、目の前の人の表情筋の動きを鏡のように写し取っていると言います。

ことあるごとにママがスマホを眺めていては、そんな赤ちゃんの能力を伸ばすことができません

また、赤ちゃんへの話しかけはたくさんの情報を脳へインプットすることにつながり、感受性を豊かにします

この貴重な時期は3歳までという専門家は多く、脳の黄金期ともいうべき幼少期に、ママや大人の豊かな表情を見せないことはもったいないと言えるでしょう。

⑤赤ちゃんのあやしすぎはNG!?

こちらも意外に思われる脳への刺激ですが、赤ちゃんにとって泣くというのは重要なストレス発散の方法

泣いている時に抱っこするのはいくらでも構いませんが、泣きやませようと大げさにあやしすぎると、ストレスを緩和するホルモンが中途半端になってしまい、精神的なパニックから立ち直れなくなる危険性も指摘されています

⑥親が先回りしない

親が成長に応じておもちゃを与えたり、早く成長させようと年齢に合わない教育を施すのは、脳科学的にはNGなのです。

重要なのは、子供が親の動きを見て自分でやってみる、実際にできた!という感動を味わう体験です。

詰め込みすぎず、自然であることが鉄則と言えるでしょう。

子供を愛して育児を楽しむことが、頭のいい子を育てる秘訣!


親が「子供にいいな!」と思ったことを楽しみながら取り入れてみましょう。

子供も気に入ってくれたら一緒に楽しんで、興味を示さないようなら子供を観察してみる。

子供にとって親と楽しむことほど幸せなことはありません

ぜひ、子育てを楽しんで頭のいい子を育ててみましょう。