幼児教育の効果とは?0歳〜1歳児におすすめの教育法3選!

  

妊娠中から胎児への教育を実践する人がいるほど、近年は幼児教育の熱が高まっています。

生まれてからの数年間は、人が成長する上で最も物事を吸収する力が強いという研究結果もあり、わが子に早期から最良の教育を取り入れたいと考える親が多いのでしょう。

とはいうものの、限られたお金や時間の中で、どのような教育を実践するのがいいのでしょうか。

今回は、0歳〜1歳の子どもにフォーカスして、教育方針の考え方やおすすめの教育法をご紹介します。

幼児教育は「投資」と考えると分かりやすい


教育の専門家の中には、教育を「投資」と考えて捉えている人がいます。

この考え方をパパやママが知っておくと、幼児期の教育方針を検討する際に役立つことがあるのでご紹介します。

「投資」と聞くと、多くの人が金銭的な見返りをイメージしてしまいますが、教育における投資はそうではありません。

もちろん、子どもが小さい頃からコツコツとお金をかけてレベルの高い教育を受けさせていれば、子どもの就職が有利になり将来の収入が高くなるといった金銭的な見返りがあると考えることもできるでしょう。

しかし、教育における投資には、さらに広義な意味が含まれるのです。

また、親が子どもにする「投資」の方自体にも、高い教育費を使うという金銭的なものだけでなく、人格形成や体力をつけてやるといった金銭面以外の内容が含まれます。

この考え方を研究しているのが「教育経済学」という分野。教育がもたらす効果を理論やデータを使って研究しています。

ここでは教育が人に与える幸福や健康といった全てのことを金銭的価値に置き換えて考えているのですが、子どもの幸福や長生きを願わない親はいないので、自分が子どもに与える教育がそうしたものをも全て含んで見返りとして返ってくるなら、ますます最良の教育を与えたいと感じますね。

そしてこの教育経済学に携わる多くの学者が発表している興味深い研究結果に、「幼児期の教育は、投資収益率が高い」というものがあります。

高校や大学に上がると、教育から得られる利益はその費用を下回るという研究結果もあるほどなのです。

幼児期の投資収益率が高い理由を、著名な研究者は2つ挙げています。

1つ目は、幼児が技術や知識を柔軟に獲得できるから。

これは多くの親が体感していることであり、育児書などでも見聞きすることではないでしょうか。

そして2つ目は、「相乗効果」です。

ひらがなを覚えると本が読める、包丁を使えると料理ができる、といったように知識や技能の「種」を子どもに与えてやると、どんどんとレベルの高いことができるようになっていきます。

この2つの理由から「幼児期の教育は、投資収益率が高い」と言えるわけです。

小さい頃に「種」をたくさん与えることが、さらなる投資対効果をもたらすと考えられています。

難関大学合格者が幼児教育として経験していたこととは?

では実際に、教育の1つの成功例とも言える難関大学合格者たちが、子どもの頃にどのような「投資」を親から与えられていたのかについて、ご紹介したいと思います。

都留文科大学特任教授で中高生向けの塾を長年経営している塾の先生でもある石田勝紀氏は、多くの難関大学合格者を小さい頃から見ていた経験の持ち主。

石田氏によると難関大学に合格できた生徒の多くには、以下のような教育を受けている子どもが多いようです。

・小学校受験をするための勉強はしていない
・野球、水泳、ピアノといった勉強以外の習い事を何かしらしていた
・生活習慣について、家庭でしっかりと教えられていた傾向がある
・友達とたくさん遊んでいる

難関大学に合格するためには、物心ついた頃から勉強に関する習い事にいくつも通わせて、家庭でも親が勉強を見て、と思いがちですが、意外にも小学校受験をしていなかったり、勉強以外の習い事をしていたりと、いわゆる“普通な”幼少期を過ごした人が、難関大学に合格していることがわかります。

また、生活習慣を教えたり、友達とたくさん遊んだりと、一見、勉強とは関係のない要素が含まれていることも興味深いです。

石田氏の経験談や前章の教育における投資の話から共通して言えることは、小学校に入るまでの未就学児には、「勉強」ではなく生活習慣や人格形成を「しつけ」としてしっかりとおこなうこと、そして友達との交流を含んだ「遊び」を楽しませてやることと言えそうです。

もちろん、習い事にチャレンジさせることも有用であると考えられますが、それが親の無理強いではなく、子どもが夢中になって取り組めることが重要と言えそうです。

0歳〜1歳の発育に効果的な教育法3選

未就学児ですら勉強よりも重要視すべきことがあるのですから、0歳〜1歳ともなると、その必要性が高くなるのは容易に想像できます。

では、そんな月齢の子ども達におすすめの教育法とは一体どのようなものなのでしょうか。

ここでは1歳までの子どもの発育をより効果的なものにする教育法を3つご紹介したいと思います。

パパやママの声での絵本の読み聞かせ

まずは、どんな育児書にも重要と記されている絵本の読み聞かせです。

すでに実践しているパパやママは多いと思いますが、重要なのは、パパやママの声で読んであげることです。

IT機器の目覚ましい発展により、動画による読み聞かせを手軽に視聴することができますが、パパやママのリアルな声に勝るものはありません。

胎児の頃から聞いていた声で大好きな絵本を読んでもらうと、子どもの心が落ち着きますし、幸福度が上がるのです。

腕枕をしたり膝の上に乗せたりしながら読んであげると、スキンシップにもなりますます子どもの心を育てることにつながるでしょう。

ひらがなや物の名前の“勉強”以前に、心を育てることがこの月齢の子ども達には重要です。

そしてそんな教育に最も効果的なのが、絵本の読み聞かせなのです。

散歩による“本物”との触れ合い

たくさん絵本で語りかけてあげたら、気候のいい時を狙ってお散歩に出かけるようにしましょう。

新生児を過ぎた頃から少しずつお散歩の距離を伸ばして、風に触れたり日光を浴びたりすることは、乳児の身体の発育を促します。

また、犬の鳴き声や花の匂いなど、家の中では与えることのできない刺激を与えることが、脳の発育を促すとも言われています。

さらに、1歳を過ぎたあたりから、子どもは徐々に絵本に登場するものを理解し始めますが、散歩の途中で出会う“本物”を見せてやることで、さらに絵本の世界が楽しくなり、この月齢でしか味わうことのできない経験を増やしてやることができるのです。

楽器で五感を刺激する

子どもの発育におもちゃは欠かせませんが、特におすすめしたいのは、楽器のおもちゃです。

0歳児には小さなタンバリンやスズなど、簡単に音が鳴らせるものがおすすめです。

自分が触れたものから自分の力によって音がなる経験は、子どもの脳の発育を促します。

子どもが好きな音程で作られた楽器もあり、0歳〜1歳を育児している親ならぜひとも子どもに与えてやりたいおもちゃと言えるでしょう。

1歳を過ぎると笛や鍵盤のおもちゃで音を鳴らすことも可能。

楽器に触れ、それを口にし、目や耳でその音を感じることで、子どもの五感の発育を健やかに成長させることができます。

幼児教育の効果は、その後に現れる

ご紹介した通り、幼児教育が子どもに与える影響は多大です。

そしてその効果は幼児期にとどまらず、与えた教育が「種」となってその後の人生を大きく影響することがわかっています。

「お金」や「勉強」縛られることなく、親が愛情を注ぎながら「種」をたくさん子どもに与えてやることが、子どもの未来に大きな花を咲かせるポイントと言えそうですね。