子どものしつけはいつから始めるべき?タイミングや方法、注意点について

  

子どもが生まれると徐々に悩みが増えていくのが、子どものしつけについてです。

乳児のうちはしつけらしいしつけをしていないという人も多いですが、1歳を過ぎると言葉による簡単なコミュニケーションが取れるようになり、子どもに善悪を教える親の役割の重要性に親は気づき始めます。

しつけの方法はベテランママでも悩みが多い物ですが、今回は多くの親を悩ませるしつけの方法や注意点についてご紹介します。

子どものしつけとは?開始時期とその内容について


まずは、子どものしつけについて、一般的に適切だと思われる開始時期に沿ってその内容をご紹介いたします。

あくまで目安ですので、お子さんの様子を見ながら進めてみてください。

新生児〜:「生活リズム」は生まれた直後から

生まれて間もない赤ちゃんにしつけをする必要なんてあるのか?と疑問に持たれる方も多いと思いますが、新生児であっても立派に人間社会を生きています。

ずっと真っ暗だったお母さんのお腹の中とは異なり、人間社会には朝起きて日中は活動し、夜眠るという生活リズムが存在するため、生活リズムを教えなければいけません。

難しいことではなく、朝が来たらカーテンを開け「おはよう」と声掛けをして起こす、日中はたくさん語りかけて脳を刺激する、夜になったら一緒に暗い部屋で眠る、という具合です。

部屋の明るさや声掛けを意識しながら過ごすようにしましょう。

早い子は生後3ヶ月を迎える頃から、しっかりと昼夜の区別がつき出します。

6ヶ月〜:「危険」を教えるのは最も重要なしつけ

初期のしつけにおいて最も重要なのが、赤ちゃんが危険なことをした際に、その危険を教えることです。

例えば、布団を自分で引っ張って顔にかけてしまったり、寝返りをして何度も同じところに頭をぶつけてしまったり、するような場合。

親が正しい位置に布団や体を動かしてあげながら「これは危ないよ」と何度も声をかけることで、徐々に赤ちゃんも危険を察知することができるようになります。

子どもにとっての危険を教えるしつけは、子どもが成人してもなお続く、親として最も重要な役割と言えるでしょう。

1歳半〜:「叱る」ことでしつけをスムーズに

1歳半を過ぎると親が言っている言葉がかなりわかるようになります。

そろそろ始めたいのが叱ることでおこなうしつけです。

これまでは優しく語りかけていたことも、口調を変えたり動作を加えながら叱るようにしましょう。

あくまでも「叱る」ことが需要で親の「怒り」の感情で接さないことがポイントです。

叱ることにマイナスイメージを持ったり、難しく感じる人もいますが、子どもに善悪を把握させる重要な方法です。

後述の注意点と合わせて参考にしてみてください。

2歳〜:「マナー」のしつけは子どもの一生の宝に

挨拶や食事など、マナーについて教えるのは2歳を過ぎたあたりが目安です。

「ありがとう」や「バイバイ」などの簡単な言葉を話せる子が増え、スプーンやフォークであれば一人で使いこなせる子どももいます。

適切な言葉や道具を、適切なタイミングで、適切に使いこなせることは、あたり前のように見えてとても難しいこと。

マナーは一度習得してしまえば、大人になっても使い続けられ、また人間性をあげられる貴重な財産です。

2歳半〜:「セルフコントロール」は我慢ができる頃から

「使いたいおもちゃの順番を待つ」というのは、多くの子どもが幼稚園に通うなどして集団生活が始まる3歳ごろから、非常に重要な能力になります。

子ども同士で起こる揉め事のほとんどが、このおもちゃの取り合いといっても過言ではありません。

我慢をしなければいけないわけですが、これは脳がセルフコントロールをできるようになりだす2歳半〜3歳を目安におこないましょう。

また、この能力を育むにはそれまでの乳幼児期にたくさん大人から愛されていなければいけない、と考える専門家が多いことも覚えておきたいポイントです。

乳幼児をしつける上で、必ず覚えておきたい注意点


続いては、多くの親を悩ませるしつけの方法について、ヒントとなるような注意点をご紹介します。

多忙を極める育児の日々ではイライラしてしまうことも多いものですが、心のどこかで覚えておくとしつけのレベルを上げることができるでしょう。

子どもに「痛み」を与えない

子どもに直感的に善悪を覚えさせたいとやってしまいがちなのが、「叩く」という行為です。

しかしながら、最新の幼児教育では痛みを伴うしつけは全く効果を生まないどころか、子どもの成長に悪影響を及ぼすことが解明されています。

目に見える悪影響としては、「悪いことをしたら叩いてもいい」という間違った教育を、親が実践して教えることになってしまう点。

他にも強すぎる恐怖心を与えることで、何がいけなかったのかがわからなくなったり、虐待にエスカレートしてしまうという懸念もあります。

しつけは言葉が基本です。

子どもに合った環境を作る

汚されたくないものや触られたくないものが子どもの生活環境の中にあると、親が無駄なイライラを抱えることになります。

子どもは親が感じているように物事を捉えているわけではないので、そのようなものは子どもが普段入らない部屋や手の届かない場所へしまいましょう。

親がイライラしない環境を作り子どもがのびのびと過ごせることも、適切なしつけを進める上では重要です。

子どもの状況に合わせた叱り方をする

子どもの月齢はもちろん、叱かっている最中の子どもの様子をしっかりと把握するようにしましょう。

泣きわめいて手がつけられないようになっている時に、いくら大声でしかっても、子どもには親が言っていることが伝わりません。

落ち着かせてから何がいけないのかをゆっくり説明するようにしましょう。

月齢によっては時間が空きすぎると何のことを言われているのかわからないこともあるので、なるべく早く伝えることと、時間が経ってから蒸し返さないことがポイントです。

交換条件は必要最小限に

忙しい育児に忙殺されていると「○○したらおやつをあげる」などと交換条件を出したくなりますが、どうしても必要な時の最終手段と心がけましょう。

交換条件がないと動かない子どもになってしまう危険性があることと、おやつの量が増えたり高価なものになったりするなど、交換する条件の内容がどんどん甘くなりがちです。

交換条件を出す際には物ではなく行為にすると良いとも言われていますので、試してみてください。

親が見本となる心構えを

子どもは毎日一緒にいる大人の様子を驚くほど見ています

親が子どもダメと言ったことを、親がやっていては子どもも混乱をきたすでしょう。

それに、親の言うことを聞かなくなります。

子どもにして欲しくないことは自分もしない、と心がけることもしつけのレベルを上げる重要なポイントです。

しつけで悩んだら周囲に気軽に相談する


子どもに個性があるように親にも個性があり、その分しつけにも様々な方法が存在します。

コツやポイントはあっても最適な答えがないため、悩んでしまう親は多いです。

そんな時は両親や義両親、時には自治体が運営している子育て相談窓口などを利用して、気軽に相談してみましょう。

“模範的な回答”ではない自身の経験に基づいたリアルなアドバイスをくれることも多く、明日からのしつけに大きく役立つこともあります。