最新の子育て法として注目されているの「怒らない子育て」。
しっかり叱って厳しく育てることが子育ての基本とされていた時代はもはや昔のことと言えるでしょう。
しかしながら、イライラがつきものの子育ての中で、怒らずに子供を育てることなどできるのでしょうか?
今回は、怒らない子育ての実践に向けた心構えをご紹介します。
1:「できた!を認める」
いくつになっても子供には、小さな「できた!」で溢れています。
大人にとっては当たり前な、見逃してしまいそうなことでも「できたね」とちゃんと見ていて認めてあげることが子供の自信につながります。
自信がつくとできることが増えるので、叱らなくていい状態が増えると言えるでしょう。
2:「気持ちに寄り添う」
叱らないことに気を取られると子供の言いなりになってしまう親がいますが、それでは子供に人として生きるルールを教えることができません。
「それはいけないよ」と冷静に伝えることを心がける必要があります。
子供が激しくグズったり癇癪を起こすような場合、親もイライラしてしまいがちですが、背中をトントンしながら抱き寄せるなど、子供の気持ちに寄り添うようにすると親自身の気持ちも落ち着きを取り戻します。
3:「方針をぶらさない」
「昨日と同じことをしたのに今日は怒られる」「同じことをしても妹は怒られないのに自分だけは怒られる」など、いけないことや親子間のルールにぶれが生じると子供は混乱してしまいます。
何を守らなければ分からなくなると、子供ができる状態になりにくく、親もイライラを募らせてしまいます。
対応が異なる場合には、子供がわかるように理由を説明するなど、子供が納得できる状態を作るのがポイントです。
4:「反射的に怒らない」
子供がふざけて飲み物をこぼしたり、上の子がおもちゃを取られて下の子を押し倒したり・・・。
子育て中には親が反射的に怒りたくなるシーンがたくさんあります。
反射的な怒りには子供をおびえさせはしても、何がいけないかを伝える力はありません。
反射的に怒らないためには瞬時に“間”をとって自分の気持ちを落ち着かせる必要があります。
「1、2、3」と心の中でカウントダウンするのが効果的です。
5:「その場から離れる」
子供を怒鳴りそうになったら「お母さんは○○してくる」とその場を離れましょう。
数秒でもその場を離れて気持ちを落ち着かせることは非常に効果的です。
離れている間に冷静になることで、どんな風に伝えれば子供に意図が伝わるのかを、考えることもできます。
6:「呪文を唱える」
イライラしたら「何か理由があるはず」と心の中で呪文を唱えましょう。
実際に子供に聞いてみるのもいいでしょう。
「トイレに行きたくない子供」「家に帰りたくない子供」、子供の言動には彼らなりの理由があるはずです。
子供からは明確な理由が返って来ないことも多いですが、感情よりも思考が優位になるトレーニングにつながります。
「まぁいいか!」とか「なんとかなるさ!」とか、自分がよく口にする言葉を呪文にするのもおすすめです。
7:「良いところを見る」
子育てにイライラしたら、子供のいいところを思い出してみましょう。
すぐに思い出せないという場合は、普段から子供の良い点を紙に書き出しておくのがおすすめ。
子供が頑張った思い出や出産時の写真を目につくところに飾っておくのもいいでしょう。
イライラした気分が自然と穏やかになります。
8:「子供の立場に立つ」
「○○ちゃんは晩御飯までに宿題できるらしいよ?なぜあなたはできないの?」
と言われたら、あなたが子供の立場だったらどんな風に感じるでしょうか?
「○○ちゃんのお弁当は豪華なのに、ママのお弁当はなぜそうじゃないの?」
と言われたら、イラっとしてしまうのと同じです。
イライラしたら「自分が同じことを言われたらどう思うか?」を意識して、伝わる話し方を心がけましょう。
9:「相談相手を作る」
パートナーや祖父母、ママ・パパ友や学校の先生など、信頼できる子育ての相談相手をみつけましょう。
身近にみつからない時は、地域のサポーターやインターネット上の支援サイトを利用するのも方法です。
相談することでイライラが軽減でき、子供への接し方を見直すきっかけづくりにもなります。
誰かに話すことに抵抗のある人は、日記に書き出してみるのも効果があります。
自分が何にイライラしているのかを冷静な時に考えるきっかけづくりにもなるので、次にイライラしたタイミングでの対応を変化させることにもつながるでしょう。
10:「気分転換をする」
欲しい物を買ったり、子供が寝ている早朝にジョギングをしたり。
ストレスを発散できる自分なりの方法をみつけておきましょう。
ほんの少し高いものを買ったり、子供とは歩かないような違う道を走ったりするなど、日常生活では感じない少しのスリルが味わえると、なお効果的です。
11:「『○○しない』と決める」
「寝る1時間前まではおもちゃを片付けなさいと言わない」「お兄ちゃんでしょと言わない」これは実際に知人のママが自身の子育てにルール化していることです。
最初は1日だけ、慣れたら1週間と期間を延ばしていくことで、目指す子育てに近づくことができます。
「声を荒げない」などを取り入れてみると、叱らない子育てにぐっと近づくことができるでしょう。
ルールを守れなかった場合にも自分を責めることなく、1日を午前中だけにするなどしてチャレンジしてみましょう。
12:「固定概念を捨てる」
「子供はしっかりご飯を食べなければいけない」「○歳までにはトイレトレーニングを済ませなければいけない」こんな固定概念を持っていませんか?
子育てには当たり前がありません。
どこからともなく聞いた情報を勝手に“常識化”してしまうと、自分を苦しめイライラの原因を作ってしまいます。
子供の個性に目を向け、勝手な当たり前を捨てるとイライラが消えていきます。
13:「第一感情に目を向ける」
怒りの感情には、その元となる第一感情があるものです。
「子供が寝ない」を例にするとそこには「夜更かしする子になって成長に影響するのでは?」という“心配”や“不安”の気持ちがあるのです。
第一感情に気づき、その気持ちを子供に伝えるようにすると、怒鳴りつけることなく子供に伝わる言い方ができるようになるでしょう。
自分の好きなものを1つ選んで、今日から実践してみる
今回は、怒らない子育てに向けた13のコツをご紹介しましたが、これらすべてを実践することは不可能です。
また、状況に応じて器用に使い分けることも難しいと言えるでしょう。
この中から自分が取り組みやすい好きなものを1つだけ選んで、使いこなせるように実践してみましょう。
1つできたらもう1つというように数を増やしていくのがおすすめです。
あくまで重要なのは、子供を感情的に怒るのではなく、思考してから伝えるというクセを親が身につけることです。
今回ご紹介したコツは、習得してしまうと子育てだけでなく大人同士の人間関係にも有効なものばかり。
ぜひ今日からチャレンジしていてくださいね。