幼稚園から大学まで、子どもが学校受験をするタイミングは様々ですが、早期から教育の質を意識する家庭の多くは小学校の受験を目指すことが多いもの。
合格を確実なものにするためにも、早い段階から準備を始めたいと思う保護者もいるでしょう。
今回は、そんな小学校受験に向けたスケジュールや対策の内容、おすすめの習い事についてご紹介します。
小学校受験の準備は3歳からはじまる
そのため、ひらがな等文字を読まなければ解けない問題が出題されないことが多いです。
受験内容各学校で様々ですが大きな傾向としては「行動観察(集団行動)」「運動テスト」「ペーパー試験」「絵画」「面接」などの項目で子どもへの考査がおこなわれます。
テストを解くための基本的な力は、家庭生活や幼稚園での遊びを通して身につけられるものですが、特有の出題形式に慣れたり目指す学校の出題傾向を把握するために、幼児教室に通うことが効率的と言えます。
幼児教室には0歳から通えるところもありますが、受験対策が有効になりはじめるのは3歳以降のため、受験を検討している家庭では子どもが3歳になるあたりには、幼児教室の利用を検討しなければいけません。
以下では、それぞれの考査項目について、教室を利用しながらどのように準備を進めればいいのかをご紹介します。
行動観察(集団行動)
行動観察の多くは、一緒に受験する他の子ども達との集団行動をチェックされます。
集団でおこなうゲームなどの遊びを通して、協調性や思考力、表現力などを見られますが、同世代の子どもの中で、自分の子どもの個性をどう伸ばせばいいのかを保護者が独自に把握することは難しいでしょう。
幼児教室に通っていれば、教室の仲間との遊びを通して先生が効果的にアプローチしてくれるので、効率的に対策がおこなえると言えます。
運動テスト
多くの学校では、鉄棒やマット運動、縄跳びやかけっこといった幼稚園や公園での遊びでできるような遊具を使って、子どもの基礎体力や子どもらしい運動能力がチェックされます。
子どものどのような動きを各学校がどう捉えるのか、については、各教室が独自に培った情報に頼らざるを得ないのが実情です。
難しい技ができれば良いというわけでもないので、こちらも幼児教室に通うことが望ましいと言えるでしょう。
ペーパー試験
プリントに印字されたひらがなはないものの、先生からの指導である程度プリントの内容を理解しなければいけません。
そのため複雑な言葉が理解できるようになる5歳の最後の1年できっちり対策をとれば遅くないと考える専門家が多いです。
絵画
特に3歳からの取り組みが重要になる項目です。
3〜5歳の3年間を使ってじっくり取り組むことで、豊かな感性を育み表現力が身につきます。
また、受験では先生が指示したテーマで描く力が必要となるため、繰り返しトレーニングすることで言われた内容を描写する力をつけることができるでしょう。
面接
面接には親子面接と子どもだけのもの、そして親だけのものがあります。
どのタイプで実施されるかは学校によって異なりますが、いずれも幼児教室でサポートを受けることが多いです。
志望動機や家庭の教育方針、両親の仕事や兄弟構成にも質問がおよぶこともあります。
子どもや家庭の考えを基本にしながら、どのような受け答えが望ましいのかを教室のノウハウを参考に準備する必要があります。上記を踏まえて、3歳から5歳までの受験対策を時系列でまとめると、3歳には少なくとも「絵画」のトレーニングは必ず始めなければいけません。
4歳になる頃には、行動観察や運動テストの準備を始めることになるでしょう。
5歳の1年間では、ペーパー試験や面接の練習に、本格的に取り組まなければいけません。
小学校受験に必要なものや受験スケジュール
以下では、受験の際に必要なものおよび実際に受験がある年の1年間のスケジュールをご紹介します。
受験に必要なもの
・小学校に出す願書(親子でそれぞれ写真が必要な場合がほとんど)
・受験当日の洋服(親はスーツ、子どもはポロシャツに半ズボンなど清楚かつ動きやすいもの)
説明会〜入学手続きまでのスケジュール
5月:説明会・公開授業の見学会開始
9月:願書配布・提出
10月〜12月:入学試験
11月〜2月:合格発表・入学手続き
習い事は必要?おすすめの習い事は?
上記でご紹介した幼児教室の他に、習い事を併用することで子どもの能力を最大限に伸ばそうと考える家庭も多いです。
習い事をすることで、受験準備の合間の息抜きになったり、受験のための力がつけばなおいいですが、子どもが疲れてしまったり嫌がっているのにやらせるということになっては、意味がありません。
あくまで子どもが楽しんで取り組めるという前提で、小学校受験をする幼児期の子どもにおすすめの習い事をご紹介します。
運動系
・体操
公園遊びの代わりに専門的な動きを身につけさせたいという親に人気です。
受験項目でよく見られるマット運動や鉄棒などを取り入れている教室もあるので、受験対策にもなるでしょう。
また、挨拶をする・ルールを守るなど、行動観察での力も育むことができます。
・水泳
距離を泳げるようになるというよりも、心肺機能をはじめとした基礎体力の向上が図れるのが水泳です。
・サッカー
男の子には絶大な人気を誇るサッカー。
球技を受験項目に入れている小学校はあまりありませんが、忙しい受験準備の合間の子どもの息抜きに通わせる家庭もあります。
子どもが行きたいと言い出したら、検討してみるのもいいかもしれません。
音楽系
・リトミック
音楽のリズムに合わせて体を動かす、比較的新しい音楽系の習い事です。
様々な能力のベースとなるリズム感を養うだけでなく、言葉や体力の向上にも効果があるとされています。
ピアノやバイオリンといった人気の楽器を習う前の、音楽の入門としても取り入れられています。
・ピアノ
今も昔も、特に女の子に人気のある習い事です。
音楽の授業やクラブ活動など、小学校以降の生活の様々なシーンで役立つ力を身につけることができます。
言語系
・英語
もちろん、小学校受験には必要ありませんが、入学以降に学力差がつかないようにするため、就学前から力を入れる家庭が目立ちます。
・書道
集中力が高まる、姿勢が良くなる、礼儀正しくなる、など字がきれいになる以外にもメリットが多いです。
幼児期の貴重な時間を大切に
小学校受験に取り組む多くの家庭では、実施の決定から対策の中身まで全てが親の意向でおこなわれます。
幼児期の貴重な時間に、子どもにストレスを与え続けているようなことにならないために、日々子どもの様子を観察する必要があると言えるでしょう。