子育てにイライラするママは多いものですが、子供にあまりイライラしないというママも存在します。
その違いは何にあるのでしょうか?
また、子育てにイライラしてしまい、疲れ切って子育てを楽しめないというママには、どんな解消法があるのでしょうか?
みんな体験してる!子育てイライラエピソード
多くのママが感じている子育てへのイライラ。
まずは、ママたちが体験しているイライラエピソードをのぞいてみましょう。
ママ自身が体調を崩すとイライラが増す
「自分が熱を出すなど体調を崩した時に、子供の世話や家事などのやらなければいけないことがどんどん溜まっていくと、徐々にイライラします。
時間に追われている中で子供が言うことを聞かないと、体調の悪さもプラスして子供にイライラしてしまいます。」
「私がインフルエンザになり布団から出られないような状況でも、旦那が仕事を休んでくれず2人の子供の世話をしました。
仕事が大変なのはわかるけど、インフルエンザでの2人育児は過酷すぎて夫にイライラしてしまいます。」
寝かしつけても子供が泣いて寝ないとき
「子供が乳児の間、何をしても泣きやまない時がありイライラしました。
夜中、1時間おきに起きるときは日中の疲れもたまっており、イライラしながら夜中寝かしつけたのを覚えています。
周りに手伝ってもらえる大人がいなかったのも辛さが増した原因でした。」
「夜は8時に寝かせる!と言う目標を勝手に作ってしまい、夕方保育園から帰ってきて寝かしつけるまでの間にすることがたま理、自分を自分で追い込んでイライラしていました。
夕食の準備から食事の世話、風呂洗いに洗濯物の予洗い・・・。
そこに上の子がご飯を盛大に食べこぼし、下の子が激しく泣き出したりすると、イライラがマックスに到達します。」
子供がグズっているとき
「癇癪を持っている娘は、一度泣くと手がつけられず夜もあまり寝ませんでした。
夜中寝られていない疲れもあって、泣き出した時にイライラしてしまいます。夫は一度も娘をかわいいとは言わず、外にも連れ出してくれないので完全ワンオペが続きました。
家族で外出した際に娘が泣き出し、私と娘にキレた時は大げんかしたこともあります。一人で手一杯になり兄弟を作ってやることができなかったのが残念です。」
「上の子のグズグズがきつく、グズリが始まるとよくイライライしていたのを覚えています。
特に買い物に行った時など、自分が食べたいものが見つかるとそこから動かずにずっとグズグズ言っています。
下の子を抱っこしながらなんとか上の子を抱きあげようとすると、わざと力を抜き床で頭を打ってしまったことがあり、周囲の目が冷たくて泣きたくなりました。
外出先でイライラするのが怖くなり、家の中でばかり過ごしていた時期が数年間あります。」
ママ自身がしんどい時や子供が泣き続けたりグズったりする時にイライラを感じる人が多いようです。
また、周囲に助けてくれる大人がおらず“ワンオペ”育児になっているママは、イライラが増える傾向にあることが伺えます。
イライラするママ・しないママの違いとは?
子供にイライラする内容やその度合いは、各ママによって様々ですが、子育てにイライラするママ全員が持っているのが子育てに対する「固定概念」と言えるでしょう。
「子供はたくさん寝て当たり前」「子育てはパパに手伝ってもらって当たり前」と、子育てについての何らかの思い込みがあります。
また、ママ自身が過去に体験したことが子供にイライラする原因となっている場合もあります。
過去に受けた「トラウマ」「心の傷」「自身を否定する気持ち」などの負の感情は、時にイライラでは収まらない激しい怒りとして子供に向けられてしまうのです。
ご自身の過去に「夜なかなか寝付けずに親からひどく叱られた」とか「そんな風に子供を育てる親は失格だ」と強く感じるような経験はありませんか?
イライラの原因をよく考えてみると「子供が何かしないこと」に対してストレスを感じているのではないことに気づきます。
イライラの本当の原因は「知らないうちにママの心に根付いた思い込み」にあると言えるでしょう。
また、思い込みは無意識の中にあるため、イライラの正確な理由をすぐには知ることが難しいという厄介な特徴があります。
子育てにあまりイライラしないママにも思い込みや心の傷は多かれ少なかれあるはずですが、イライラの原因に気付けていていたり、自分の心とどんな風に向き合えばいいかを習得していると、イライラを減らすことができると言えそうです。
他にも、パパや家族の協力が手厚かったりママが体調を壊しにくいなど、子育てを取り巻く環境は人それぞれなので一概に比較することはできませんが、イライラのコントロールの方法を知っておくと、日々の子育てを少し楽にできるかもしれません。
イライラしそうな時に思い出したい考え方のステップ
では、具体的にどんな風に考えれば子育てのイライラを回避することができるでしょうか?
イライラの前に思い出したいことを、順を追ってご紹介します。
ステップ1:イライラの真の原因が目の前の子供の言動にないことを知る
「『子供が寝ない』『パパが育児を手伝わない』といった目の前のことには、本当のイライラの理由はない」と知っているだけでイライラの感じ方は違ってきます。
ステップ2:イライラの原因を様々な視点から考える
「子供が寝ない」と言う状態を例にとって、思考の巡らせ方をみてみましょう。
- 子供が寝ないことにイライラしていると思っていたけど、本当は違うのかも?
- 自分は「子供は寝なければいけない」とどうしてこんなに強く感じているのだろう?
- 子供が寝ないと5年後・10年後、どうなることを不安に感じているのだろう?
- 不安に感じている将来は、実際に起こるのだろうか?
こんな具合です。
イライラして怒鳴ってしまう少し手前で、手を止めて思考を巡らせるクセをつけてみましょう。
ステップ3:今目の前にあるイライラは永遠に続かないことを知る
怒りの感情は、“不安”や“心配”な気持ちがもととなっていることがほとんどです。
また、子育てのイライラの渦中にあるママは、子育ての不安な状態が永遠に続くような錯覚に陥ってしまいます。
しかし、育児のピークを終えた先輩ママたちが口を揃えて言うように育児の不安・心配は「気づいたら終わっている」もの。
今回例に挙げたような「寝ない子」と感じていた子供も、月齢が上がるにつれて眠るようになることがほとんどですし、ママが不安に感じているような将来は訪れないわけです。
今回は「寝ない子」を例に挙げましたが、「食べない子」や「何かが苦手な子」も全て同じです。
何かの苦手も成長するにつれて驚くほど上達していきます。
イライラの少し前に、イライラと向き合うクセをつける
子供の世話に家事に、仕事を抱えている人も多いでしょう。
現代のママは多忙を極めています。
そんな忙しい毎日の中でイライラしないクセをつけるのは至難の技ですが、まずはイライラの前に少しだけ手を止めて考えるクセをつけてみましょう。
いろんな角度から原因を探ると怒りがちっぽけに感じられてストレスが減らせるかもしれません。