幼児教育熱が高まり続けていますが、かわいいわが子には、赤ちゃんのうちから賢くなるような教育を施したいと思うもの。
乳幼児の教育が軽視されていた一昔前とは異なり、今では様々な教育的アプローチが乳幼児に向けて進められています。
今回は、そんな赤ちゃんの育て方について早期教育の方法や6つのコツをご紹介します。
0歳から始まる早期教育
「子供は吸収力が高い」と耳にすることは多いと思います。
そのため、幼児教育の専門家の多くは、幼い頃から言葉を教えることがとても良いと考えていますが、それは0歳から始まると聞かれて驚く人もいるかもしれません。
0歳の赤ちゃんを見ていると「本当に言葉の意味がわかっているの?」「吸収しているようには見えない」と感じるかもしれませんが、それは全くの間違い。
言葉を理解できていることを言葉や行動で表せないだけで、実はしっかりと吸収しているのです。そして、そんな0歳のあかちゃんへの言葉がけは、誰でも簡単に実践できます。
例えば、身の回りにある様々なものを指差して教えるだけでも立派な言葉がけ教育となります。
犬を指差して「これはワンワン」、靴を指差して「これはクック」など、教えたいものを指差して名前を伝えるのが効果的でしょう。
大人が言っていることと言葉とを一致させるところがポイントです。同様に、「おいしいね」「冷たいね」など、感覚を伝える言葉をかけるのもおすすめです。
特に効果が高いのは、赤ちゃんがお腹の中にいるから聞いているお母さんの声で声かけをすることです。
他にも、フラッシュカードと呼ばれる絵を描いたカードを、1秒ごとに言葉とともに見せる遊びも早期教育として有益でしょう。
多くの幼児教育でも取り入れられていますが、0歳の赤ちゃんにも効果があるとされています。
早くたくさんのものを記憶するのが得意な右脳と、ゆっくりと少しずつ記憶するのが得意な左脳の作りを応用した遊びですが、効率的に多くの言葉を教えることができる楽しい取り組みでもあります。
しばらく続けた後は、「○○はどっちかな?」と声かけしてみましょう。
言葉や行動で答えを示せない月齢の赤ちゃんでも、視線で自分の思いを伝えてくれることがあります。
言葉が通じないうちの育児は、赤ちゃんとコミュニケーションが取れていると感じることが少ないですが、楽しい遊びを通して親子の交流を深めることも可能です。
賢い子供を育てる6つのコツ
1、可能な限り母乳で育てる
様々な研究や世界保健機関が推奨することからもわかるように、母乳育児での子育ては多くのメリットがあります。
月齢に応じた最適な栄養バランスを持つ母乳は、乳児の体を健康に作り上げるだけでなく、脳へも理想的な刺激を与えることがわかっています。
母乳の持つ複雑な味が味覚を刺激したり、しっかりと母乳を吸い取るために使うアゴの筋肉が、赤ちゃんの脳を刺激すると考える専門家もいます。
仕事や体調など、完全に母乳だけの育児を実践することが難しい場合もありますが、賢い子供を育てたいと考えるのであれば、可能な限り乳児の間は母乳をメインに育てることが理想的だと言えるでしょう。
2、教育方針をブラさない
賢い子供を育てるまず1つ目のコツは、将来、子供がどんな風に育って欲しいかというイメージをブラさない点にあります。
明確に子供の将来像がつかめていれば、しっかりと教育方針を決めて子供を育てることができます。
そんな教育方針を決めるさいのポイントは、子供の性格を重視する点にあります。
赤ちゃんや幼児であっても子供にはすでに性格があります。
現在の性格で構いませんので、子供の性格を考慮しかけ離れた教育方針を定めるのではなく、性格が生きるような方針を立てるようにしましょう。
例えば、発声するのが得意、おしゃべりが好きなどの子供には、言語学習を意識した教育を施す、体を動かすことが好きな乳幼児には、体を使った遊びを重視する、と言った具合です。
3、子供を愛す
子供は、愛されている、大切にされていると実感するとぐんぐんと力を育みます。
幼少期の子供は、実に様々な力を身につけていきますが、特に集中力や忍耐力、思考力を鍛えることが重要であるとされています。
そして、そんな力を育てる重要な基盤となるのが、親からの愛なのです。
子供が、生まれてすぐに接することとなる親は、いうまでもなく非常に重要な役割を担っています。
子供が保育園や幼稚園に入るまでは、一日中子供と接し、子供の世界の全てが親を中心に作られます。
そんな親から愛されることで、子供は自分自身を愛する力すなわち「自己肯定感」を形成し、心身ともに健やかに成長することができるのです。
子供の成長に合わせて通信教育や習い事をするなどし、様々な力をさらに育むこともできますが、自己肯定感の上に形成される集中力や忍耐色、思考力などの基礎的な力は、親の愛が重要な基盤となります。
4、子供に接する際は感情的ではなく、理論的に
過酷な育児環境で、多くの親がしばしば陥りがちなのが、子供に感情的に接してしまうことです。
「○○しなさい!」と感情的に言われても、子供には恐怖心しか残りません。
“ママが怖いからやる”という思考しか形成されないことが多く、「どうしてそれをしなければいけないのか?」と考える思考力をつけてやることができません。
「××すると△△になるから○○しよう」と理論的に話しかける習慣を持つことで、子供の思考力をアップさせることができるでしょう。
子供に環境的になりそうになったら、一呼吸置いて親が自分をコントロールする癖をつけることも賢い子供を育てるには重要なことだと言えるでしょう。
5、子供の悪いところにばかり注目しない
子供の短所に注目してしまうのは、親のサガともいますが、賢い子を育てたいのであれば、注目すべきは子供の長所と言えるでしょう。
幼児教育の専門家の間でも、未就学児のうちは子供が得意なことや好きなこと、自主的に取り組むことを中心に取り組ませるのがいいという考えが定説化しています。
保育園や幼稚園に上がると、同世代の他の子供とわが子とを比べる機会は増え、どうしても自分の子供の短所を指摘したくなりますが、長所を伸ばし続ける工夫をすることで、自然と短所も共に伸びていくものです。
6、子供に期待しすぎない
親は子供を産んだその日から「わが子には特別な能力があるかもしれない」と感じる魔法にかかっています。
期待するのは自然なことですが、過剰な期待を与えると子供にとってはストレス以外の何物でもありません。
子供の性格にもよりますが、真面目で親を大好きに感じている子供ほど、「親の期待に応えなくては!」と自分のキャパシティ以上に頑張りすぎてしまいます。
コツは、親が一番初めに考えた目標よりも少しハードルを下げて目標を再設定し直すことです。
何事にも子供が楽しんで取り組むことが、子供の力を伸ばす重要なポイントとなります。
過剰にストレスを与えるのは避けましょう。
親の育て方が賢い子供を作る
賢い子供を育てるためには、有名な学校や塾に入れて、小さい頃から英才教育を施さないと、と思いがちですがそんなことはありません。
特に乳幼児期の子供は、親からの愛情をたっぷりと受けて、子供が楽しいと思うことに取り組むことが重要となります。
コツを掴んで、賢い子供を育てる育児を実践しましょう。