ついこの間までヨチヨチ歩きだったのに、いつの間にかしっかりしだして、心も体もぐんと成長する時期。
それが3歳児です。
様々なことが理解できるようになってきますので、親としても今後の成長がますます楽しみだと思います。
会話をすることも楽しくなるこの時期、3歳児の成長はこのくらいという目安とともに、さらに理解力を高めていくには親として何をすべきかということについてまとめました。
3歳児の世界を広げ、子供の可能性を伸ばすために親として最大限のサポートをしてあげましょう。3歳児って何ができるようになる?理解力の目安
3歳になると、体重は生まれた時の4〜5倍程度になり、かなりしっかりしてきます。
それともに脳も発達してきますので、言葉も増えて様々なことがわかるようになってきます。
数がわかるようになる
足し算まではいかなくても、数の大きさの概念のようなものが、漠然と理解できるようになります。
みかんが1個、2個、というように少ない数なら数えることもできますし、3個と1個、どちらが多いかな?ということもわかります。
おやつが2つあれば、2人で分けようということもできます。
形や色がわかるようになる
この頃になると、色の好みもはっきりしてきて、色の名前もわかるようになります。
なぜか特定の色だけ好む子もいて、クレヨンはその色だけが減ったり、服は好きな色だけしか着ない!と言ったり、なかなか面倒な時期でもあります。
記憶力も高くなる
3歳になると、これまでと比較して、かなり記憶力が高まります。
2歳くらいまでは「今を生きる」といった感じだったと思いますが、言葉が増えたことで記憶が蓄積されていき、「過去」という時間軸がわかるようになるのです。
読んであげた絵本の内容を覚えている子もいますので、絵本の表紙を見て、自分の好きなお話だとわかり、読んで欲しいとせがまれることも。
また、手におもちゃを隠して、「どっちに入ってるかな?」などの遊びもできるようになります。
大きくなって得をする、理解力が高いことのメリット
子供には頭が良くなって欲しい!と思うパパとママが多いと思いますが、理解力が高いと具体的にどのような良いことがあるのでしょうか。
「わからない」が楽しいことに変化する
子供にはわからないことがたくさんありますが、わからないことに引っかかるかどうかが今後の人生に大きく影響します。
「これはなんだろう」「どうしてなんだろう」と思った時に、パパやママに聞いてくると思いますが、答えを教えてもらったり、一緒に調べてわかること増えてくると、「わかる楽しみ」を知ることができるのです。
普通はわからないことがあると「めんどくさい」と思って、逃げてしまいます。
しかし理解力の高い子供は、わかるようになること自体が楽しいので、自分で調べたり、自分で考えることが苦でなくなるのです。
自分で問題を解決できるようになる
何か失敗した時に、泣いたり、怒ったりするだけでは何も解決しません。
しかし理解力があると、どうしてこうなったんだろう?と冷静に考えることができるので、原因から考えられるようになるのです。
原因がわかれば対策の立て方もわかります。
問題を解決する力があれば、たいていの困難は乗り越えていけるでしょう。
説明するのも上手になる
人は、自分が理解できていないことは説明できないものです。
大人でも、わかったつもりでいたのに、いざ人に話そうとするとできなかった、という経験はないでしょうか?
人に説明するには、深いところまで理解して、自分の中で腑に落ちていないといけません。
つまり、理解力が高まると、説明力も同時に上がるのです。
将来の仕事にも役立つ
理解力が高いということは、人の話の中身がわかるということです。
単に、問題の解き方や物事のやり方がわかるというだけでなく、
・自分が今何をすべきなのか
というところまで、深く理解して行動できるようになります。
それは、勉強だけでなく、大人になって仕事をする時にもきっと役立つでしょう。
将来の仕事のことを3歳のうちから考えるの?と思うかもしれませんが、理解力は大人になってから急につけることは難しいです。
子供のうちから繰り返し話しをして、訓練をしていくことが大切です。うちの子大丈夫?3歳児の理解力度チェック
では、うちの子の理解度は実際のところどのくらいなんだろう?と気になりませんか?
そこで、3歳児の理解力はどのくらいなのか、チェックのポイントを見てみます。
・親の質問に的確に答えられるようになってくる
・話に「それで」など接続語が入っている
・「昨日、どこどこに行った」などの経験を話せる
・「〜だから」と理由をつけて話せる
・文字や数字に興味を持って読もうとする
・赤、青、黄色など色の区別がつき、名前も言える
・じゃんけんができる
・右、左がわかる
・ハサミで紙を切れる
ざっとですが、このようなことができるでしょうか。
できていれば特に問題はないでしょう。
また、できないとしても、成長には個人差がありますし、3歳になったばかりの子供ともうすぐ4歳が近い子供では成長のスピードが違います。
目安として、このようなことができるといいな、くらいに思って子供の様子をみてください。
理解力が足りないのは何が原因?
子供の成長の目安に当てはまらないからといって、「うちの子はダメな子だ」と思わないでください。
子供の脳はまだ成長の途中です。
そこを親がしっかり理解しておくことが大切です。
その上で、子供がわかるように具体的に話をしているか、自分の接し方を振り返ってみてください。
例えば、今日の給食で何を食べたか聞きたいときに、「今日のお昼どうだった?」というような抽象的な聞き方をしても、子供はわかりません。
「今日の給食のおかずは何を食べたのかな?」と具体的に聞かないとわからないのです。
自分の聞き方が悪いのに、「うちの子はちゃんと答えられない」と思い込んでしまうパパとママが多いのです。
そうではなくて、子供の理解力をあげられるような質問をするなど、3歳児に適した接し方をすることが大切です。
子供の理解力を高めるために親ができること
子供の脳が大きく成長するこの時期は、親の接し方によってその後の伸びしろが変わってくると思ってください。
好奇心旺盛な時期だからこそ、子供の興味をたくさん引き出してあげましょう。
親が子供の話を親身になって聞くこと
まず、人の話を正確に理解するためには、きちんと話を聞かなくてはなりません。
話を正確に聞き取ることが、正確な理解には不可欠なのです。
ですから、理解力を高めたければ話を聞く力を身につけさせること。
そのためには、親が子供の話を聞くことから始めてみましょう。
子供の目線と自分の目線を同じにして、子供の顔をきちんとみて話を聞きます。
決して、テレビを見ながらとか、家事をしながら、適当に聞いてはいけません。
子供に話を聞きなさいと言っておきながら、親が手本に慣れていなければ、子供ができるはずがありません。
親ができていないことは子供にもできないのです。
そして、話を聞きながら、間違ったことを言っても遮ることなく、適度に相槌を打ってじっくりと聞いてください。
自分の話をちゃんと聞いてもらえたと思えれば、子供も話をするのが楽しくなりますし、人の話も同じように聞くことができるようになります。
子供がわかりやすいように話すこと
子供に話すときには、3歳の子供がわかるように話さなくてはなりません。
大人の感覚で話をして「うちの子は理解力が足りない」と思われては、子供がかわいそうです。
例えば大人であっても、自分が知識を持っていない分野について話されてもわからないと思います。
医者に専門用語で病気の説明をされてもわからないのと同じことです。
子供に話をするときには、あまり長い文章で話さずに、短く話すのがコツです。例えば子供が「ママ、これ何?」と聞いてきたときに、「これはね、○○という△△で、だから〜〜で」のようにあれこれ一度に詰め込んで話すと、子供は理解できません。
これ何?と聞かれたら、
・何かな?
・なんだと思う?
など、短く返すと子供がわかりやすく、次の言葉が出やすくなり、会話も続くようになります。
頭ごなしに叱らずに伝え方を工夫する
3歳はまだまだ手がかかりますから、つい、ああしろこうしろと、親が指示を与えてしまいがちです。
親が単に命令したり、叱るのではなく、「こうやってみようか?」と子供がわかるように伝えてみてください。
何がいけないのか、どうすればいいのか、子供が考えられるように伝える工夫をしてみましょう。まとめ:子供の理解力は親が育てるもの。たくさん話をしよう
子供の理解力は、親の接し方によって大きく変わってきます。
しかし、特別な勉強をさせる必要はありません。
子供の話を真摯に聞いて、子供がわかりやすい言葉でたくさん話しかけてあげてください。
普段の会話の中から子供が学ぶことはたくさんあります。
日々のやり取りを密にすることで、子供の理解力はぐんと高まっていくでしょう。