1歳になると、子どもは行動範囲が広がり、「それはだめだよ!」と声に出して注意をする場面も多くなってくるものです。
とは言え、まだまだ1歳。
こんな小さなうちから子供を叱るなんて、少しかわいそうな気もします。
1歳の子どもの正しい叱り方が分からずに悩むことも多いでしょう。
今回は1歳の子どもを叱るときに気を付けた方が良い7つのポイントをご紹介します。
1歳の子どもにもしつけは必要である
きびしくしつけるというのは、1歳の子どもには確かに早すぎるのですが、それでもしつけは必要です。
1歳になると、子どもは親の言うことがわかるようになってくるため、このときからダメなことは日々伝えていきましょう。
1歳のうちからしつけを始めることで、2歳3歳と子どもが成長していく過程で「以前までは怒られなかったのに」と矛盾を感じることがなくなります。
どんなときに叱るべきなのか
1歳児だからといって、何でも許されるべきかというと、そうではありません。
1歳児を叱るべきタイミングは大きく3つに分けられます。
1それをすることで危険な目に遭う可能性があること
食べ物ではないものを口に入れるときや、触ると危ないものを触るときがこれに該当します。
誤飲防止のため、口に入れてはいけないものは子どもから遠ざけるのが一番ですが、子どもは何でも口に入れたがります。
持つと危ないものに自ら触れようとしてしまうのも子どもの特性です。
2それをすることで人を傷つける可能性があること
お友達と一緒に遊んでいるときに、手に持っているもので相手を叩いてしまったり、相手が持っているものを取り上げたりしてしまうことがあります。
人を傷つける可能性がある行為を、その危険性を理解せずにしてしまうのは1歳児がまだその危険性を理解していないからです。
3いたずらの度合いが過ぎたとき
1歳児ですから、いたずらは当たり前にするでしょう。
壁に落書きをしたり、障子に穴をあけたり、これは1歳児にとってみれば悪気なくやってしまうことです。
多少は大目に見ることも大切ではありますが、あまりにも過度ないたずらとなると、ここはしつけていく必要があります。
ここまでは許す、ここからは叱るというラインを決めておくのが良いでしょう。1歳の子どもを叱るときに気を付けるべき7つのポイント
それでは、ここからは1歳の子どもの正しい叱り方についてです。
まだまだ言葉の理解もできないことが多い1歳児に、どのように叱れば伝わりやすいのでしょうか。
1歳の子どもを叱るときに気を付けるべきポイントは全部で7つあります。
1言葉だけでなく大げさなジェスチャーを心がける
子どもが1歳のうちは、まだまだ言葉で叱ったところで上手く伝わらないことが多いです。
ダメという言葉は理解ができても、それに長々と言葉を足してしまうと、1歳の子どもはただ怒鳴られているとしか感じません。
言葉は短く、ジェスチャーを大げさにするように心がけてみましょう。手でバツをつくり「ダメ」というのもひとつのジェスチャーです。
子どもにはジェスチャーが伝わりやすく、また次に同じジェスチャーをされると「いけないことをしてしまったんだ」と理解しやすくなります。
2泣かせるような叱り方を避ける
子どもが何度も同じ失敗をすることに対して、こちらがイライラしてしまうとつい叱り方がきつくなりがち。
このときに強い口調で叱ったり、大きな声を出して怒鳴りつけたりすることは避けましょう。
驚いて泣いてしまう子どももいるでしょう。
子どもが叱られて泣いてしまうのは、その叱り方が怖いと感じてしまうときです。
これが何度も起こると、子どもは親の顔色をうかがう癖がついてしまいます。
伸びやかに育てるためには、子どもを泣かせてしまうほど叱りつけてしまうのは逆効果です。
3いつまでも怒らない
叱った後は切り替えが大切です。子どもは怒られると当然落ち込みます。しつけをする上でそれは必要なことです。
ただし、これを長く続けると子どもが自分自身に自信を無くしてしまうことに繋がりかねないため、すぐに切り替えるようにしましょう。
叱るときは叱る、それで子どもが理解したらそこからはいつものように笑顔で接してあげてください。
いつまでも怒らないことが大切です。4ダメなことは毎回ダメだという
例えば子どもが何か悪いことをしたとします。
そして叱られたとしたら、子どもはそれをすることで叱られることを学びます。
ここで仮に、同じことをしても叱られないことがあると子どもは混乱します。
前回は叱られたのに、今回は叱られなかった、となるとそれが良いことなのか悪いことなのかを学ぶことができません。
叱ることに一貫性を持たせるというのは大切なポイントです。ダメなことは毎回ダメだと伝えましょう。
5長い言葉を使わない
子どもに対して長々と説教をするのは、特に1歳児には無意味なことです。
1歳児を叱るときには、極力短い言葉を使うのがコツです。
短い言葉は耳に入りやすく、1歳児でもジェスチャーと一緒に伝えることにより理解することが可能になります。
大人はつい言葉が増えがちですから、そうならないよう気を付けなくてはなりません。
6理由を説明する
子どもを叱るときに、ダメ!とだけ言うのではなく、なぜダメなのかを説明するのはとても大切なことです。
1歳の子どもにそれを伝えることは簡単ではありません。
ですが、「〇〇だからダメ!」という伝え方を心がけてください。
頭ごなしにただ叱られるのでは、子どもはなぜそれがダメなのかいつまでたっても理解ができません。
7愛情をもって叱る
親子の信頼関係はとても大切で、子どもが1歳のうちはまだまだ何も分かっていないように見えるものですが、そうではありません。
子どもは1歳のうちから親の反応や声かけに敏感に反応しています。
そして、その時期に経験したことが、この先成長していく過程に影響をもたらすのです。
叱ることはもちろん大切ですが、愛情をもって叱ることを忘れないようにしましょう。
イライラして感情的になるときもあるかもしれませんが、そこは我慢。
1歳児を相手にこちらが感情的になってはいけません。
「ダメ!これはこうするのよ」と叱った後はいつもの笑顔を見せてあげること、これで子どもは安心します。
叱ることと褒めることは同じくらい大切
1歳児はまだまだ小さな子どもです。
子どもは褒めて育てるのが良いという言葉があります。
叱ることは必要ですが、褒めることも忘れてはいけません。
1歳の子どもにもしつけは必要です。
してはいけないことと、してもいいこと、この区別をつけることができるように早いうちからしつけましょう。
何かができたら褒めること、全てジェスチャーを付けて大げさに伝えていくくらいが1歳児にはちょうど良いです。
親子の信頼関係が何よりも大切
1歳児もひとりの人間です。そしてこの頃の記憶は確実に残り続けます。
子どもにとっては親が全てですから、親子の信頼関係は何よりも大切なものと言えるでしょう。
1歳児をしつけるには、叱り方のポイントを押さえて分かりやすく簡潔に叱ることです。
気分によって態度を変えてしまうことで、結果的に子どもを混乱させたり、必要以上に厳しい叱り方をすることで、子どもの心に傷を残してしまったりすることのないように気を付けてください。
常に愛情をもって子どもに接することを一番に考えることを忘れないようにしましょう。