子供にお刺身はいつからOK?食中毒に要注意

  

子供がまだ小さいと、何を食べさせるのにも不安ですよね。

特にお刺身などのなまものは、大人でも気をつけたい食べ物。

子供にお刺身はいつから食べさせてもいいのでしょうか。

この記事では、気をつけるべき食材、食べ方、食中毒についてもご紹介していきます。

十分注意すれば安全に楽しめるので、ぜひ知識として頭に入れておいてください。

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子供にお刺身はいつから食べさせても大丈夫?


お刺身は正確に「何歳からOK」という決まりはありませんが、一般的には2〜3歳から少しずつ食べさせるのがよいと言われています。

お刺身を小さいうちにあまり食べさせない方がいい理由の一つは、消化器官が未発達という点があります。

大人と同程度とは言えないものの、ある程度消化機能が整うのは3歳頃と言われており、まだ消化機能が整っていないうちから消化の悪いものを与えてしまうと食べ物を消化できずに腹痛嘔吐を引き起こしてしまう可能性があるのです。

※大人と同程度の消化機能・免疫力がつくのは12歳とも言われれています。

さらに、生魚には菌や寄生虫が付着している可能性があります

子供は消化機能が整っていない上に、食中毒に対する抵抗力も持ち合わせていません

そのため、万が一お刺身に菌や寄生虫が付着していてそのまま食べてしまうと、食中毒にかかってしまったり、腹痛・嘔吐を引き起こしてしまう可能性が高いのです。

寄生虫に関しては大の大人でも深刻な食中毒にかかってしまうため、子供となるとより危険性は高まりますよね。

子供が嘔吐や下痢の症状が出ると、大人よりも脱水症状になりやすく、最悪の場合命の危険性もあります

脱水症状の他、蕁麻疹や血便になることも。

子供に食べさせるときには十分注意が必要です。

食中毒を起こしやすい魚の種類


どんな魚が食中毒を起こしやすいのでしょうか?

特に気をつけたい魚の種類をご紹介します。

★青魚(サバ、カツオ、イワシ、サンマ、アジなど)

青魚は傷みやすいので新鮮なものでないと食中毒を引き起こしやすいです。

さらにアニサキスという寄生虫がついている可能性も高い魚です。

他にも、ヒスタミン中毒になると蕁麻疹が出ます

※ヒスタミン中毒とは…赤身魚に多く含まれるヒスチジンは、ヒスタミン産生菌が産生する酵素の働きにより、ヒスタミンになります。ヒスタミンは100mg以上食べると、食中毒を発症します。 ヒスタミン産生菌は海水中に存在してて、漁獲時にすでに魚に付着している可能性もあります。
出典:東京都保健福祉局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/others/his/index.html

★ヒラメ

あまり知られていませんが、クドアという寄生虫がついている可能性が高い魚です。

ヒラメをお刺身で食べる機会は少ないかもしれませんが、食べさせる際には注意しましょう。

★スモークサーモン

加工食品なので見落とされがちですが、スモークサーモンも生魚です。(非加熱の加工食品)

スモークサーモンの場合はリステリア食中毒の危険性があります。

日本では統計上リステリアによる食中毒の発症は例がありませんが、重症化すると致死率が高いことから世界保健機構(WHO)が注意喚起を行っています。
出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html

貝、魚卵、甲殻類は?


魚以外のなまものに関してはどうでしょうか。

★いくら、たらこなどの魚卵

いくらはアレルギーが出やすい食材として知られています。

そのため、初めて食べさせる際にはまず少量から様子を見ましょう

鶏卵アレルギーがないようであれば、基本的には問題ありません。

また魚卵は全般的に塩分が高いため、食事全体の塩分量にも注意です。

★牡蠣、貝類

大人であっても食中毒になりやすい食材なので、必要でない限り極力避けるのが無難でしょう。

その他の貝類は牡蠣ほどは危険性は低いですが、噛み切りにくい食材なので子供に食べさせる際には小さく切るようにしましょう。

★エビ、カニなどの甲殻類

甲殻類は、大人であってもある日突然アレルギーを発症する食材の一つです。

特別な理由がない限り、3歳以下の子供に与えるのは避けた方が無難です。

慎重なご家庭なら小学生以上になってからでもいいくらいです。

子供がどうしても食べたがる場合のみ、ごく少量で様子を見ましょう。

※生食でなくても同じです。

比較的安心な刺身の種類


ここまでは危険性についてお話してきましたが、では「比較的安心なお刺身はあるの?」という疑問にお答えします。

比較的子供に食べさせても安心な魚は、サーモン・マグロ・ハマチの3つがおすすめです。

サーモンは白身魚に分類されますが、白身魚・赤身魚は比較的問題なく食べる子供が多く、一番最初に食べさせるのに向いていると言えます。

ただし白身魚の場合は小骨がある場合があるのでしっかり取り除いてから食べさせましょう

マグロに関して、妊婦さんは控えるので小さい子供に与えても大丈夫?と心配するお母さんは多いですが、週に50〜100gの摂取であれば問題ないとされています。

出典:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/

子供に刺身を食べさせる際の注意点

危ないからといって一生食べさせないわけにもいきませんし、食わず嫌いになっても困るので様子を見て刺身も食べさせていきたいですよね。

実際に子供に刺身を食べさせるときにはどんなことに気をつけたらよいのでしょうか?

注意すべきポイント5つをご紹介します。

1.体調がいいときに

最も大切なのは、子供の体調がいいときを選ぶということです。

大人でも体調が悪いときは免疫力が下がり、少しのことで食中毒を引き起こしてしまいます。

子供であればなおさらなので、元気がないときや疲れているときは避け、体調が万全なときにしましょう。

2.ごく少量を

アレルギー反応の様子見も含め、最初は少量ずつ与えましょう。

消化機能も未発達なため、一度の量が多すぎると消化不良を起こす可能性があります

3.塩分に注意

魚卵は塩分が高めですし、刺身は醤油につけて食べることが多いので醤油のつけすぎによる塩分過多にも注意が必要です。

ほんの少しで十分なので、醤油の付け方・量も一緒に子供に教えていきましょう。

4.新鮮なものを

大人であれば多少新鮮さが劣っていても免疫力があるので問題ない場合も多いですが、子供の場合は危険なのでできる限り鮮度の高いものを選びましょう。

少しでも不安な場合は食べさせない方が無難です。

5.無理させない

魚介類を食べないからといって栄養に偏りが出るわけでもないので、無理に食べさせなくても大丈夫です。

子供が興味を持ち、食べたがったら与えるようにしましょう。

新鮮なものを、子供のペースに合わせて


いかがでしたか?

子供に刺身を食べさせる時期や注意点についてまとめました。

お刺身は手軽でとてもおいしいものですし、子供にもそのおいしさを感じて豊かな食生活にしてあげたいですよね。

注意点さえ守れば全く問題はありませんので、無理せず焦らず、子供の様子を見ながら徐々に食べさせていきましょう