3歳児健診は、順調に成長しているか、体の測定だけでなく、子供の受け答えの仕方などを見ることによって、心の成長もわかる健診です。
もう赤ちゃんは卒業して、様々なことができるようになってきているので、視覚、聴覚などの検査もできます。
医師とのやりとりなどを見ていると、子供の成長を実感できる検診でもあります。
保育園に行っている人などは、園で毎月身体測定をしているから、特に必要ないのでは?と思う方もいますが、集団健診は保育園とはまた違った、様々な角度から子供の成長を見てくれますので、ぜひ参加してください。
3歳児健診の準備。持ち物チェックリスト
乳幼児の3歳児健診は、自治体が行なっているものです。
自治体から検診日の書かれた通知が送られてきます。
自治体によって若干の違いはあるものの、準備するものなどは概ね同じです。
◆必要な持ち物
- 母子健康手帳
- 送られてきた受診票、問診票、アンケート
- 尿検査の尿
- 普段使っている歯ブラシ、コップ
- 健康保険証
- 替えのオムツ、着替え
- 水分
その場合は無理せず、当日その旨を申し出れば大丈夫です。
後日、取れた時に提出すればOKです。
歯ブラシは歯磨き指導がある場合に必要です。
3歳児健診はこんなところを見ます!
3歳児健診ではどのようなことをするのでしょうか。
体と心の発達に問題がないか、パパやママが育児で困っていないか、などを様々な角度から健診を行います。
- 身長、体重などの発育状況
- 好き嫌いなく食べているかなどの栄養状況
- 尿に異常はないか
- 聴覚、視覚の異常はないか
- 口の中の健康
- 皮膚の健康
- 鼻や耳の健康
- 運動の機能
- 言葉の発達
あわせて、予防接種が定期的にできているかどうか、生活習慣について何か心配事はないかなどを問診で聞いていきます。
身長、体重など成長の様子
身体測定や血圧などの計測を行います。
身長、体重は母子手帳の成長曲線に書き入れてみて、標準的かどうかチェックしましょう。
視覚検査、聴覚検査
視力と聴覚については、実際に健診会場で検査するのではなく、自宅で事前にやっておく検査です。
視力検査
視力検査用の絵などが書いた用紙が入っています。
それを、決められた距離をあけて子供に見せて、きちんと見えているかどうかチェックします。
聴覚検査
親のささやき声で聴力を検査します。
テレビなどを消して静かにし、犬や猫など、子供がわかる絵の描いたシートを見せます。
そして親が口元を見せないようにして小さな声で絵の内容をささやき、子供に指差ししてもらいます。
歯科健診
虫歯はないか、歯磨きのやり方は問題ないかなど、口の中の健康状態を見てもらいます。
3歳くらいですと、歯医者に行ったことのない子も多く、横になって口を開けて、というと泣いてしまう子もいるので、痛くないから大丈夫だよと声をかけてあげるといいでしょう。
医師の問診:子供への質問など
胸やお腹、皮膚などを見て、健康状態に問題はないか、医師の診察と問診があります。
医師から子供に対して、いろいろ質問されますが、親は口出しをせずじっと見守ります。
医師は子供の反応の仕方を見ているので、子供が不安にならない程度の距離にいて、子供自身に答えさせるようにしてください。
前回の検診からの変化などママへの質問
3歳児健診の前は1歳6ヶ月健診でした。
およそ1年半経っていますが、その間に変わったことはないか、大きな病気をしなかったかなど、子供の健康状態に関して質問があるでしょう。
また、普段の生活の様子で心配なことはないか、成長の様子なども聞かれます。
- 自分の名前を言えますか?
- お友達と仲良く遊べますか?
- 外で元気よく遊びますか?
成長の目安、チェックポイント
3歳児健診の問診やアンケートの中でチェックされる成長の目安は、以下のようなことです。
- 片足立ちができる
- けんけんができる
- 着替えが一人でできる
- 三輪車に乗ってこげる
- でんぐり返しができる
- 乳歯が生え揃っている
- 自分の名前、友達の名前がわかる
- 色の名前がわかる
- ままごとで遊べる
- 「嬉しい」など自分の感情を言葉で表せる
その他、心理相談・育児相談・栄養相談
医師の問診とは別に、保健婦さんとの面談があるところが多いです。
希望者のみの自治体もあるので、相談したいことがあれば、事前に問い合わせておくと安心です。
育児の様子、食事の様子などを話し、育児に関することはなんでも相談できます。
3歳児健診でひっかかる原因は?
3歳児健診で、成長の遅れが指摘される場合があります。例えば以下のようなことです。
身長など成長の問題
他の子と比べて小さいからといってすぐに心配する必要はありません。
成長曲線グラフに書き入れてみたときに、帯の中に入っていれば特に問題はないのですが、大きく下回っていたり、逆に上回っているときには、改めて診察が必要な場合があります。
その他、
- 近くで呼んでも聞こえない
- テレビのボリュームを上げようとする
- テレビを近くで見ようとする
- 物を見るときに目を細めるような動作をする
言葉の遅れ
- 自分の名前が言えない
- 単語が多く、文章で話せない
- 今日、明日などの概念がわからない
健診の場では分かりにくいこともあるかもしれませんが、普段の生活の中で、または保育園などの集団生活の中で心配なことがあれば、相談してみてください。
場合によっては、より詳しい面談が必要になるでしょう。
コミュニケーションの問題など
3歳ともなると、これまでの一人遊びを卒業し、徐々にお友達との関わり合いが増えてくる年齢です。
ごっこ遊びなど、一定のルールのもとに遊ぶこともできるようになります。
しかし、他の子供と関わろうとしないなど、コミュニケーションに問題があると、心の発達などをより詳しく、専門家に診てもらったほうがいい場合があります。
- 他の子供と遊ぼうとしない
- お母さんと離れると不安になる、お母さんから離れない
- いつも機嫌が悪い、笑うことが少ない
- 育てにくさを感じる
まとめ:育児で不安なことは3歳児健診でなんでも相談してみよう
赤ちゃんの頃は、あまり他の子供との違いは気にならなかったかもしれません。
しかし3歳を過ぎると、身長や体重にもだんだん差がついてくるので、「うちの子、ちゃんと成長できているかな」と、成長の様子が気になる時期でもあります。
また、保育園に通っている子供は、他の子供との関わり合いも多く、遊び方などで気になることも増えてくる頃です。
つい他の子と比べてしまい、「お友達はこんなことができるのにうちの子はできない」など比較して、心配することもあるでしょう。
まだ幼稚園にも保育園にもいっていない子は、比べる対象がないからこそ、「うちの子はこれで大丈夫?」と心配になることもあると思います。
どんな心配であっても、子供のこと、自分の育児のことなど、なんでも相談してみましょう。医師だけでなく、保健師や栄養士など、健診の時には専門家が揃っています。
必要があれば、相談できる専門機関を紹介してくれうこともありますので、育児に不安があったら一人で抱え込まず、小さいことでもいいので、相談してみてください。
きっとあなたに最適なアドバイスがもらえます。