子どもに早期から良質な教育を受けさせたいと考えるパパやママの中には、幼稚園受験を検討されている方も多いです。
しかしながら、小学校受験に挑む家庭が全体の数%とマイノリティーな現代の日本では、本格的な幼稚園受験ともなるとその数がさらに減少します。
今回は、そんな幼稚園受験について人気の幼稚園にフォーカスして、受験に役立つ情報をご紹介します。
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そもそも幼稚園受験とは?
まずは、基本的な知識として押さえておきたい情報をご紹介します。
- 幼児園を受験するというのは?
- 幼稚園受験の中身は?
- 幼稚園受験の面接内容は?
以上の3点をまとめたのでご覧ください。
幼稚園を受験するとは?
現代の日本では、受験をせずとも必ずどこかの幼稚園に入ることができます。
国が補償しているのは、自宅から通える距離にある公立幼稚園の利用ですが、私立の中にも願書を提出したり簡単な面接を受けさえすれば、入園できる幼稚園もあります。
一般的に“お受験”と称される本格的な受験をおこなっているのは、東京を中心とした首都圏と京都や大阪などを中心とする関西の一部のエリアにある付属幼稚園です。
幼稚園に入園すれば、大学までエスカレーター式に進学できる学校が多いのが大きなメリットです。「内部受験」と呼ばれる受験にパスする必要はありますが、一般入試よりも簡単であることが多いので、思春期の子どもの負担を減らしたいと考える親から支持されています。
また、多くの幼稚園がオリジナルの教育方針やカリキュラムを組んでおり、一般的な幼稚園よりも良質な幼児教育が受けられることも多く、この点をメリットに感じる保護者も多いと言えます。
一方で、高額な学費がかかることや自宅から遠いこと、幼稚園に入園するとその後中数年に渡って大きく人間関係が変わらないことなどをデメリットと考える家庭も多く、幼稚園を受験する前にはそのメリットとデメリットの両者をしっかりと把握する必要があると言えるでしょう。
まだ本人の意思で進路が決められない年齢なだけに、保護者がしっかりと責任を持って受験の是非を検討する必要があると言えるでしょう。
幼稚園受験の中身とは?
人気校の多くでは、書類選考と面接に加えて、「考査」と呼ばれるテストが実施されます。
考査の内容や評価のポイントは各園で異なりますが、大きくは以下のような内容で受験が実施される傾向にあります。
- 運動能力
- 知力
- 表現力
- コミュニケーション能力
- しつけ
生まれた月によっては4歳に満たない子どもが受験することもあるため、高校受験や大学受験のように誰が見ても明確に合否がわかるようなものではありません。
また、多くの幼稚園では問題内容が公表されていないため、受験対策を困難に感じる保護者の方も多いのが実情です。
また、日本を代表するような名門幼稚園では、書店に受験対策用の問題集が置かれていることもあります。
幼稚園受験での面接の内容とは?
面接のスタイルは「親子面接」「親だけの面接」「子どもだけの面接」の3つが存在します。
親には、願書に記した内容に踏み込んだ質問や幼稚園を志望する理由、しつけや教育方針を尋ねられることが多いです。
また、両親の仕事や兄弟構成とその関係など、さらに踏み込んだ内容を訪ねてくる幼稚園もあるようです。
一方の子どもでは、名前や年齢、好きな食べ物や遊びなどを聞く幼稚園が多いです。
また、下記記事に幼稚園受験の準備に必要なことも全てまとめてあるので、詳しくはこちらをご覧ください。
【TOP10】人気名門幼稚園の倍率とランキング
続いては、人気の名門幼稚園ランキングと、各園の特徴をご紹介します。
ここでの名門幼稚園ランキングは、gooランキングが独自におこなった「子どもを入学させたいと思う都内の有名幼稚園ランキング」がベースになっています。
統計データは2008年に取られたものではありますが、2019年現在も変わらず人気の幼稚園ばかりです。
第1位:「東京学芸大学付属幼稚園」
豊かな自然に囲まれた中に園舎が建てられているのがこちらの幼稚園の特徴です。
「感動する子ども・考える子ども・行動する子ども」を育てることを目標に掲げた教育方針の中で、のびのびとした幼稚園生活を送ることができます。
【ここがおすすめ!】
幼稚園は文京区小石川(竹早園舎)と小金井(小金井園舎)の2ヶ所にあります。
竹早園舎は明治37年設立の歴史のある幼稚園で、都会の真ん中にありますが非常に静かな環境です。
募集人数が少ないため、一次考査で合格しても抽選があります。
こちらは2年保育です。
小金井園舎は、昭和32年に東京学芸大学の小金井統合に伴って設立されました。
こちらは3年保育で、明るくのびのびと育てたい方におすすめです。
第2位:「暁星幼稚園」
遊びを通して協調性・好奇心・創造力、そして心身の力を養うことをモットーに幼児教育に取り組んでいる幼稚園です。
また、キリスト教をベースに幼児教育がおこなわれる点も特徴で、幼稚園の中には日々礼拝がおこなわれる協会が併設されています。
【ここがおすすめ!】
2年保育で、クラスの男女割合が4:1、男子児童の方が多いです。暁星学園が男子校ですので、どちらかというと男の子向きの幼稚園です。
カトリック色はやや強めで、関連行事も多いですが、小学校付属だけあって施設も充実、セキュリティもしっかりしているので安心して子供を預けられます。
遊びを通しながらもしっかり学習させてくれる幼稚園です。
第3位「成城幼稚園」
こちらも東京都世田谷区にある都会の幼稚園ですが、豊かな自然に囲まれた環境づくりがおこなわれています。
その幼稚園の環境が物語る通り、教育方針として掲げられたメッセージにも、自然の中で子どもが育つことがモットーとされています。
また、自然に溶け込むように作られた園舎を子どもたちが「家」と感じることができるような教育を目指している点も特徴と言えるでしょう。
【ここがおすすめ!】
幼稚園から大学までが同じ敷地内にあるので、異年齢の交流が盛んです。
運動会は初等学校と合同で行いますし、初等学校の行事に積極的に参加することで幼稚園との交流を深めています。
中学校の教師が幼稚園で理科教室を開いたり、大学生が幼稚園に遊びくるなど、幼稚園という枠組みにとらわれず、人との関わり合いをとても大切にしています。
そのせいか、上の学校に上がった時にすでに知っている人がいることによって、子供達は環境が変わってもすぐになじめるようです。
第4位:「青山学院幼稚園」
最大の特徴は、キリスト教保育がおこなわれる点です。
一日数回、礼拝やお祈りの時間があり、子ども達は宗教というものを身近に感じながら生活することになるでしょう。
また、自然の中で遊びを通して教育が進められる点や初等部と連携、国際交流が盛んである点が、こちらの幼稚園の魅力です。
【ここがおすすめ!】
幼稚園は、青山学院初等部との連携を密にしており、「一緒に遊ぼう会」という交流会が開催されています。
幼稚園児と初等部の1・2年生が交流し、絆を深めています。
年に2回、年長組は初等部に出かけて交流を、初等部からは年中、年少組に生徒が来て、ともにお弁当を食べるなどして交流を深めています。
施設の充実度も素晴らしく、図書コーナー、大工コーナー、畑などで子供達の想像力・創造力を育てます。
第5位:「学習院幼稚園」
学習院幼稚園の特徴は、幼稚園から大学までが一貫した教育理念のもとで学校教育が運営されているという点です。
「正直で思いやりのある心」「自主性」などを重んじる点に、特に幼稚園での教育の特徴が表れていると言えるでしょう。【ここがおすすめ!】
とにかく、自然がいっぱいの敷地で子供をのびのびと保育できる、最高の環境が整っています。
幼稚園は目白キャンパス内にありますが、都会の真ん中にあるとは思えないほどの豊かな緑に囲まれた敷地は、およそ半分が緑。
そんな園内で子供達は自分の好きなことを見つけ、思い思いに好きなように遊ぶことができます。
自分たちで野菜を育てたり、虫と触れ合ったり、都会にいながらにして自然とともにのびのびと成長できます。
お泊まり保育、音楽鑑賞会など独自の行事も楽しみです。
第6位:「雙葉小学校付属幼稚園」
創立者が築いたカトリックの精神と価値観を基に幼児教育が進められるのがこちらの幼稚園です。
明治43年に創立された長い歴史を持つ幼稚園でもあり、確かな教育レベルとその歴史に人気があります。
遊びを重視した保育や友達との関わりなどを大事にし、2年間で子どもが子どもらしく成長することを目標としています。
【ここがおすすめ!】
四ツ谷駅より徒歩2分という立地にありながら、広い敷地内でのびのびと保育ができる環境が整っています。
父の日参観やお泊まり保育といった独自の行事もあり、カトリックの幼稚園といってもそれほど宗教色は強くなく、一人一人の個性を大切にした保育が行われています。
小学校だけでなく中学校、高校も同じ敷地内にありますので、中学生、高校生の父親交流会などもあり、男子な高校の体育の先生が指導してくれるなど、学園全体で幼稚園を支えています。
第7位:「聖心幼稚園」
神奈川県の横須賀市を中心に、エリア別に4つの幼稚園を開設する大きな幼稚園です。
横須賀では最も古い幼稚園の部類に入り、その歴史は60年を超えています。
「人と関わる力を身につける・自分で表現できる・集中力や根気を身につける」ことを目標に、日々教育はおこなわれています。
【ここがおすすめ!】
聖心第一〜第三、そして聖心桜が丘幼稚園の4ヶ所がありますので、どこが良いのか迷ってしまいそうですが、保育の基本方針は同じですので、通いやすいところが良いでしょう。
カトリック系の幼稚園ですが、宗教色はそれほど強くなく、学習することだけでなく遊びや体を動かすことも重視しており、子供をのびのびと育てられる環境です。
第8位:「お茶の水女子大学附属幼稚園」
幼稚園が入る敷地の中にお茶の水女子の小学校から高校、および大学の講堂までが存在する点が1つの大きな特徴と言えるでしょう。
また、2016年に140周年を迎えた同園は、日本で最初に幼稚園として開設された歴史を持つ伝統のある園として有名です。
「幼児期を一生を基礎づけ、方向付ける特別なステージ」と捉え、日々保育に取り組まれている点も、人気のある理由と考えらえるでしょう。
【ここがおすすめ!】
国立なので保育料は安いですし(年間7万円ほど)、基本的にお金をかけずに様々な行事が行われています。
遠足をはじめとして、親子で遊ぶ日や季節の行事などがあり、特別勉強に力を入れているわけではなく、子供達をのびのび育ててくれる幼稚園です。
一人一人のやりたいことを大切にしてくれるので、1日の過ごし方がそれぞれ違うというのが他の幼稚園と違うところではないでしょうか。
子供が自ら考えて、行動する力を育ててくれる幼稚園です。
第9位:「白百合学園幼稚園」
幼稚園から大学までを一貫してキリスト教の精神に基づいた教育がおこなわれる点が特徴です。
また、幼稚園ではモンテッソーリ教育が実践されています。
「宗教性・知性・情操を養う」ことに力を入れているという言葉からもわかる通り、子どもたちは宗教(キリスト教)を身近に感じながら日々を過ごすことになります。
【ここがおすすめ!】
モンテッソーリ教育とは、イタリア初の女性博士であったマリア・モンテッソーリ医師が始めた教育法です。
子供には「敏感期」というものがあり、幼児の時期にふさわしい環境と活動を与えることによって、深い集中が起こり、これこそが人格形成の中核をなすものと考えました。
だからこそ、子供はおもちゃやごっこ遊びをするだけではなくて、もっと本物の物事に集中することが大切なのだという教育方針に基づいだ保育がなされています。
日常生活の練習だけでなく、自分で体感する感覚教育や積極的に言葉を磨く言語教育などが取り入れられており、のびのびと外で遊ぶというよりは、子供の時期に様々な学習の機会に触れたいという方におすすめです。
第10位:「玉川学園幼稚園」
「健康な体力と豊かな心・のびのびと明るく活動できる子ども・心の優しい子ども」を育てることをモットーに幼児教育がおこなわれる幼稚園です。
園舎の周りにはたくさんの樹木があり、東京都世田谷区という大都会の真ん中にありながらも、毎日子どもたちが自然に触れ合うことが可能な環境が作り出されています。
【ここがおすすめ!】
延長保育ならぬ、延長教育プログラムが2種類用意されており、組み合わせて受講することも可能です(有料)。
「SH( Study Hall)」という活動では、ハサミを使う、お箸を使うなど、日常生活の中でも役立つ活動のスキル向上を目指します。
「講座」では、レゴ、そろばん、かきかた(毛筆)、英語でアート、スポーツ(サッカー、スイミング)、ダンス(クラシックバレエ、チアダンス)など、専門の講師を招いて本格的に学ぶことができるのが特徴です。
【TOP5】難関幼稚園ランキングはここ!
狭き門でも人気は高い、難関幼稚園のランキングもご紹介します。
上位3ヶ所は東京で「御三家」と呼ばれる幼稚園です。
1.若葉会幼稚園
若葉会幼稚園は、昭和4年に創立された歴史のある幼稚園です。
若葉会幼稚園では、子供を子供扱いせず、その年齢の「一人前」として対応します。赤ちゃん言葉などを使わずに、大人と同じように話し、子供を一人の人間として尊重しています。
小学校受験のための幼稚園ではなく、人として誇り高く、善く生きることを目標に掲げて、決してぶれない教育方針が魅力の幼稚園です。
月・火・木・金の週4日、給食があります。お弁当不要なのは嬉しいところです。
2.愛育幼稚園
愛育幼稚園は戦後まもなく創立されました。
港区という都市部にありながら、土の園庭を持ち、近くには有栖川記念公園など緑豊かな場所があります。
とても自然環境に恵まれた幼稚園です。
子供がのびのびと育つ環境を大切にしており、一人一人の存在を尊重しながら、自由な発想を生み出す場所であることを心がけています。
広い園庭がありますので、砂にまみれて遊ぶこともできます。
また、様々なこと、もの、人に出会い、世界を広げていくことを大切にしていますので、麻布高校生徒の交流会なども行なっています。
3.枝光会附属幼稚園
枝光会(しこうかい)附属幼稚園は、なでしこ会という女子挺身隊員のお稽古所として開所されました。
戦後、神父の助言を元に、子供たちが健やかに育つ環境を作りたいという思いから、幼稚園が開園されたので、カトリックの精神に基づいた教育が行われています。
人を愛する心だけでなく、自立心や正しいしつけを身につけさせ、思いやりのある子供を育てることを教育目標としています。
4.麻布みこころ幼稚園
カトリック東京大司教区立幼稚園として、カトリックの精神に基づいた教育をしており、明るく素直な子供を育てることを教育目標としています。
きれいな心、優しい心、強い心を持った子になってほしいとの願いを込めて保育が行われています。
開放感のある園庭で元気よく遊び、体を動かすことも大切にしています。
遠足や参観日、クリスマスパーティなど親子で楽しめる行事も多く、子供たちは毎日楽しく過ごしています。
枝光会の系列幼稚園なので、御三家の一角を担う幼稚園といっていいでしょう。
5.麻布山幼稚園
子供の意欲を大切にし、一人一人が自信と活気にあふれた毎日を過ごせるようにな保育を行なっています。
昭和3年に設立された、由緒ある幼稚園です。
港区にあるとは思えないほど広い園内は、麻布山善福寺の境内にあります。
仏教をベースとした情操教育が行われており、自分で考えて行動する、生きる力を身につけさせるとともに、他者とも関わることのできる力を育てます。
http://mamana.jp/youji-kyouiku-school-ranking/
まとめ:子どもの負担を考慮しながら、志望校入園を目指す
“勉強”の要素が少ない受験とはいえ、幼い子どもに大きな負担がかかるのが幼稚園受験です。
自分が好きな遊びを通してのびのびと育つことが重要な時期に、親の意向で受験を強いるわけですから、可能な限り子どもに負担がかからないよう、そして、その先の子どもの力を育めるよう自然な形で受験準備を進めたいものです。